メッセージングアプリと聞くと、日本では大多数の人がLINEを思い浮かべると思います。LINEは、日本やタイ、台湾など一部の国では主要なメッセージングアプリですが、世界規模で見るとシェアはそれほど高くありません。それでは、世界ではどんなメッセージングアプリが利用されているのでしょうか。みていきましょう。
進化の鍵を握るのは「チャットボット」?世界3位のシェアを誇る「WeChat」から読み解くメッセージングアプリの未来 (※写真はイメージです/PIXTA)

各企業が開発を進める「チャットボット」の重要性

(※画像はイメージです/PIXTA)
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人々の生活になくてはならないものとなっているメッセージングアプリですが、近年、各アプリ会社が積極的に開発を進めている機能に「チャットボット」が挙げられます。チャットボットとは、ユーザーの入力した質問に対してAIが自然な会話で回答を返す「自動応答ツール」です。

 

最初に登場したチャットボットは、1960年代のアメリカで開発された「ELIZA(イライザ)」です。当初は入力されたキーワードに対して、あらかじめプログラムされたパターンに基づいて回答する簡易的なものでした。しかし、現在のチャットボットはAI技術の進化により、ディープラーニングを活用して複雑な回答やサジェストを返すことが可能となりました。

 

世界中で広く利用されているメッセージングアプリは、コミュニケーションツールとしてだけでなくビジネスの場にも浸透しています。アプリを通してユーザーと企業が繋がったり、アプリから企業のサービスを受けたりといったことが、すでにさまざまなアプリで行われています。

 

その際に、人に代わってユーザーと企業間のコミュニケーションを効率的に行うのがチャットボットの役割です。ユーザー対応や接客をチャットボットに任せることで、人手不足や働き方の変化への対応が可能となるため、各社で開発が進んでいます。

 

現在、主流なチャットボットには2つのタイプがあります。1つは「ルールベース型」と呼ばれるもので、あらかじめ想定される質疑応答内容をプログラムし、そのルールやパターンに従って応答します。このタイプは、想定される質疑応答に対して正確に答えることができるため、FAQなどの定型化された質問への問い合わせ窓口などでよく利用されています。

 

もう1つは「機械学習型」のチャットボットです。このタイプは膨大なデータを反復学習し、その統計から最も正解に近い回答を導き出します。ユーザーの質問の意味や要望を推測して回答するため、雑談形式の会話に力を発揮します。また、蓄積したデータからおすすめ商品の情報を提供するなど、マーケティング支援にも活用されています。

 

メッセージングアプリは、ユーザーと企業のコミュニケーションにおいても重要なツールとなっています。そのため、チャットボットを活用してユーザーエクスペリエンスを向上させることは、企業戦略上非常に重要な要素となっています。

 

実際、Facebook MessengerやLINEなどのメッセージングアプリでは、企業向けにチャットボットのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)が提供されており、多くの企業がチャットボットを介したユーザーとのコミュニケーションを実現しています。