ドラッグストアのレシートで「節税」できる!? “格段に”使いやすくなった「セルフメディケーション税制」のメリット【税理士が解説】

ドラッグストアのレシートで「節税」できる!? “格段に”使いやすくなった「セルフメディケーション税制」のメリット【税理士が解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

所得税・住民税には多くの「所得控除」の制度があります。しかし、「年末調整」「確定申告」で申告しないと、控除を受けることができず、大変もったいないことになります。本記事では、その「所得控除」の制度のなかでも有益なものの一つで、以前より格段に利用しやすくなった「セルフメディケーション税制」について、税理士法人グランサーズ共同代表の黒瀧泰介氏が解説します。

セルフメディケーション税制を利用する条件

セルフメディケーション税制を利用するには、所定の健康診断または予防接種を受けることが必要です。

 

対象となる健康診断または予防接種は以下の通りです。

 

【セルフメディケーション税制を利用する前提として受ける必要があるもの】

(1)インフルエンザの予防接種

(2)市区町村のがん検診

(3)職場の定期健康診断

(4)特定健康診査(メタボ検診)

(5)人間ドックやがん検診等の各種健診

 

ただし、これらの証明書を納税申告の際に提出する必要はありません。「医薬品購入費の明細」(国税庁HPからダウンロード可)に必要な事項を記載して、提出すれば足ります。

 

◆2022年から証明書の提出が不要に

2021年以前は、上記の処理はe-Taxで確定申告する場合のみ認められていました。郵送で確定申告する場合は、あくまでも証明書の提出が義務付けられていました。

 

しかし、制度改定により、2022年以降は、「明細」への記載だけでいいということになりました。

 

国がセルフメディケーション税制の普及に努めている背景には、医療費の負担の増大があります。

 

セルフメディケーション税制は、国民各自が、なるべく医療機関に頼らずに健康を増進しようという取り組みをサポートするものといえます。

 

対象となる医薬品の範囲は意外に広く、いわゆる「クスリ」以外にも、一部の「湿布」や「栄養ドリンク」といったものまで含まれます。それを考慮すれば、年間12,000円を超えて購入することになる可能性は十分にあります。

 

まずは、ドラッグストアのレシート、特に、「★」「※」が印字されたものについては、捨てずに必ずとっておくことをおすすめします。

 

 

黒瀧 泰介

税理士法人グランサーズ 共同代表

公認会計士

税理士

 

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