(※写真はイメージです/PIXTA)

電気代の高騰は、家計に大きな影響を与えています。本記事では、元東京電力福島第一原発のエンジニアであり、現在は電力を自給自足でまかなう「オフグリッド生活」を続けながらエネルギー問題への考察を積み重ねる木村俊雄氏が、著書『みんなの節電生活──省エネのプロが教える』(自由国民社)から、電気代高騰を乗り切るための「節電術」について解説します。

ごはんを「直火」で炊く

火力発電所や原子力発電所では、燃料を燃やして得た熱エネルギーでボイラーの湯を沸かし、蒸気でタービンを回転させ、その運動エネルギーによって発電、電気エネルギーを得ます。

 

その過程において廃熱として60%、送電時に5%、合計して65%ものエネルギーロスが発生します。

 

この膨大なエネルギーロスを犠牲にして生産される「最高級のエネルギー」である電気を、再び熱エネルギーに戻してしまうような使い方は、エネルギー効率が悪過ぎると言わざるを得ません。

 

貴重な電気を無駄にしないためには「電気には電気にしかできないことをお願いする」という考え方が大切です。

 

たとえば、炊飯です。日本人の食事に欠かせないごはんは、電気炊飯器で炊く人が多いと思います。電気炊飯器は、炊飯したのちに保温する……ほぼ電気ポットの湯沸かしと同じシステムの電化製品といえます。

 

消費電力も大きくて、炊飯時に1,000ワットを超えるものも少なくありません。やはり、電気ポットと同様に「最高級のエネルギー」である電気の使い方としては、改めてほしいと思います。

 

そこで、提案するのが、「直火炊き」です。

 

電気炊飯器を使うと、ごはんが炊けるまでの所要時間が約45分、1回あたりのコスト(電気代)が8.30円であるのに対し、土鍋を使ってガスで直火炊きすれば所要時間が約35分(蒸らし10分を含む)、1回あたりのコスト(ガス代)は4.8円で済みます([図表1]参照)。

 

[図表1]電気炊飯器と直火炊きの違い

 

また、味わいの点でいっても、ごはんは電気よりも直火で炊いたほうがずっと美味しいものです。実際、電気炊飯器の中に「かまど炊き」風を謳っている商品があるように、電気よりも直火で炊いたごはんのほうが美味しいということは、誰しも認めるところでしょう。

 

以下に、直火で美味しいご飯を炊く方法を紹介します。

 

【直火で美味しいご飯を炊く方法([図表2]参照)】

1. 洗った米と分量の水をフタ付きの鍋に入れて、弱めの中火にかける(水の分量は、米1合につき200mlが目安)

 

2. 約5~10分で沸騰するので、極弱火にして約15分間加熱する

 

3. 火を止めて、10分程度おいて蒸らしたら炊き上がり

 

[図表2]直火炊きをする方法

 

 

私は、普段薪ストーブの火でごはんを炊いています。薪ストーブをつけない日は、ガス火で炊きます。上述したように、電気炊飯器よりも直火のほうが炊き上がりまでの時間は短くて済み、エネルギーを節約できるだけでなく、何より美味しいと思います。

 

「電気には電気にしかできないことをお願いする」という観点からいえば、炊飯は電気にお願いすることではないはずです。

 

直火で炊くほうが「早くて、安くて、美味しい」のに、みなさんはまだ電気炊飯器を使いますか?

 

[図表3]直火炊きが選ばれる理由

 

 

木村 俊雄

元東京電力福島第一原発エンジニア

 

みんなの節電生活──省エネのプロが教える

みんなの節電生活──省エネのプロが教える

木村 俊雄

自由国民社

◆高騰する電気代をしっかり節約! ◇大切なお金と暮らしを守るための賢い知恵を、 元電力会社技術者「セツデン侍」がやさしく、ズバリ伝授!

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