え?「卸売業」と「小売業」はこんなに違うの!? 業種別「会社の経営状態」を決算書から見抜くポイント【元融資担当者が解説】

え?「卸売業」と「小売業」はこんなに違うの!? 業種別「会社の経営状態」を決算書から見抜くポイント【元融資担当者が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

決算書から取引先等の企業の経営状態を読みとれることは、企業経営者や投資家だけでなく、あらゆるビジネスパーソンにとって重要になってきています。金融機関で数多くの企業の融資業務に携わった経験をもち現在は行政書士として活躍する黒木正人氏が、著書『企業の持続性を見極める 決算書の読み方と業種別のポイント』(ビジネス教育出版社)から、業種ごとの決算書の見方について「卸売業」「小売業」を例にとり解説します。

無店舗小売業における決算書の特徴

●無店舗小売業

無店舗小売業は、店舗を持たず、カタログや新聞・雑誌・テレビジョン・ラジオ・インターネット等で広告を行い、通信手段によって個人からの注文を受け商品を販売する事業所、家庭等を訪問し個人への物品販売又は販売契約をする事業所、自動販売機によって物品を販売する事業所及びその他の店舗を持たない小売事業所です。

 

その決算書の特徴は、貸借対照表では棚卸資産回転期間が長い、損益計算書では、粗利率が高い、販売手数料・広告宣伝費が大きいとの特徴があります。

 

インターネット販売をイメージするとその特徴がわかりやすいと思います。

 

棚卸資産回転期間が長いのは、ニッチな商品を特定のターゲットに販売することからどうしても在庫を抱えてしまうからです。

 

インターネット販売で多くの売上をあげたのに全然儲からないという話をよく聞きます。その無店舗小売業者は、某大手ネット店舗に出店していたのですが、販売手数料・広告宣伝費、その他関連費用をすべて計算してみたら、売上の35%を占めていたというケースもありました。

 

 

黒木 正人

黒木正人行政書士事務所

行政書士・宅地建物取引士・ファイナンススタイリスト

 

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企業の持続性を見極める 決算書の読み方と業種別のポイント

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黒木 正人

ビジネス教育出版社

会社の安全性・収益性・成長性を読み取り、課題を探す力が身につく書。融資力アップに役立つ主な業種ごとのトレーニング事例も収録。

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