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連載「土地持ち専用」の相続対策~豆知識編【第1回】

隣接地との境界の位置を示す「境界標」の重要性

新連載境界標筆界所有権界

隣接地との境界の位置を示す「境界標」の重要性

今回は、隣接地との境界の位置を示す「境界標」の重要性について見ていきます。※本連載は、株式会社フジ総合鑑定の代表取締役・藤宮浩氏と、税理士・髙原誠氏の共著、『日本一前向きな相続対策の本』(現代書林)の中から一部を抜粋し、不動産の相続で役に立つ豆知識を紹介します。

「境界標」が壊されているケースもあるが・・・

隣接地の外構のブロック塀やフェンス等が自分の土地に越境している場合、そのまま放置してしまうと、正しい境界位置の確定ができなくなるかもしれません。間違った境界位置でも、長期間にわたってその状態が継続すると、時効が成立し、その部分の所有権を失ってしまうことがあります。

 

境界を示す境界標が、外構工事などで壊されてしまったり、上にブロックを積まれて埋められてしまったりする例がよくあります。

 

境界標は境界の位置を知る上で重要な目印であり、失われてしまうと正しい境界の位置がわかりません。境界標は大切に保全する必要がありますが、自分が管理しないと誰も管理してくれません。境界標が壊されたり、抜かれたりしないように注意しましょう。

 

公図は公的な図面ですが、だからといって土地の位置や形状が正しいとは限りません。地租改正時に簡便的に測量された土地台帳図面が元となっているため、実際と異なっていることが多いのです。法務局備え付けの地積測量図も、隣地所有者の立会いなしに作成されたものが一般的に多いため、必ずしも正しいわけではありません。

 

このように、境界確定測量をしていない土地については絶対的に正しい資料はないと言えます。様々な過去の資料を調査し、測量を行った上で、土地の境界線を調整し、確定する必要があります。

筆界と所有権界が確定してない場合、早めに境界確定を

所有権のおよぶ範囲を示す境界とは別に、「筆界」という概念があります。「筆界」は、土地が登記された際に、その土地の範囲を示すものとして定められた線です。所有権のおよぶ範囲を示す境界(所有権界)とはまた別のものです。

 

この筆界をめぐる問題を解決する目的で設けられたのが、「筆界特定制度」です。土地の所有者等の申請に基づいて、筆界特定登記官が、筆界調査委員の意見をふまえて、現地における土地の筆界の位置を特定する制度です。

 

筆界特定とは、新たに筆界を決めることではなく、実地調査や測量を含む様々な調査を行った上で、もともとあった筆界を明らかにすることを指します。筆界特定制度を活用することによって、公的な判断として筆界を明らかにできるため、隣人同士で裁判をすることなく、筆界をめぐる問題の解決を図ることができます。

 

ただし、筆界特定制度は、土地の所有権がどこまであるのかを特定することを目的とするものではありません。筆界と所有権界が一致していない場合は、隣地所有者に協力してもらい、早めに境界確定することをおすすめします。

藤宮 浩

フジ総合グループ 株式会社フジ総合鑑定 代表取締役
不動産鑑定士

埼玉県出身。平成7年宅建試験合格、平成16 年不動産鑑定士試験合格及び登録、平成24年ファイナンシャル・プランナー(CFP)登録。
「株式会社フジ総合鑑定」の代表取締役であり、23年間で3,000件以上の相続税申告・減額・還付実績を持つ「フジ総合グループ」の代表。
雑誌『家主と地主』、大家さんのためのフリー・マガジン『オーナーズ・スタイル』誌等に、「不動産鑑定士から見た相続税の現場」に関するコラムを連載しているほか、各企業からの要請により、年間50本を超えるセミナー・講演活動も行っている。
主な著書に『あなたの相続税は戻ってきます』『土地持ち喜寿・米寿世代のための 日本一前向きな相続対策の本』(以上、現代書林)などがある。

フジ総合グループWEBサイト:http://fuji-sogo.com/

著者紹介

髙原 誠

フジ総合グループ フジ相続税理士法人 代表社員
税理士

東京都出身。平成17年税理士登録、平成21年ファイナンシャル・プランナー試験(AFP)合格。
平成18年、相続税のセカンド・オピニオン業務の第一人者である、税理士・吉海正一とともに「フジ相続税理士法人」を設立。年間400件を超える相続税の申告・減額・還付業務を取り扱う。「フジ総合グループ」内に設立された、「NPO法人相続手続きサポートセンター」の監査役でもある。
雑誌『経理ウーマン』『日経マネー』『プレジデント』等、多数の刊行物への寄稿・取材協力を行うほか、年間40本を超えるセミナー・講演活動も行っている。
主な著書に、『あなたの相続税は戻ってきます』『土地持ち喜寿・米寿世代のための 日本一前向きな相続対策の本』(以上、現代書林)などがある。

フジ総合グループWEBサイト:http://fuji-sogo.com/

著者紹介

連載「土地持ち専用」の相続対策~豆知識編

日本一前向きな相続対策の本

日本一前向きな相続対策の本

藤宮 浩・髙原 誠

現代書林

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