"一生涯保障"はごくわずか…定期付き終身保険の実態
こんな保険とは知らずに、「俺が入っている保険は、有名な大会社の保険で、俺の同僚もみんな入っているのだから、安心だ」と、タヌキに葉っぱのお札をつかまされたのも知らないで、大事なお札だと思っているのだ。
「定期付き終身保険」が、どんなにダメ保険か、具体的に数字であなたにお知らせしよう。数字を見れば、葉っぱをお札だと信じて保険証券を大事にしているあなたも、納得するだろう。
以下の[図表3]を見ていただきたい。
これは「定期付き終身保険」の中身を分解・説明したものだ。
これが平均的な「定期付き終身保険」の仕組みだ。
図を見ればわかる通り、保険の名称の中の「終身保険」という貯蓄性のある保険は、保険全体の土台のようなもので、地中深く入っていて100万円というわずかな高さだ。それを土台(主契約)として、その上に「定期保険」という「掛け捨て」の保険を地上高く積み上げた家のようなものだ。
それだけではなく、地上の家自体が「特約」なのに、その「特約」にさらに「特約」と称して「ひさし」や「シャッター」や「アンテナ」などをごてごてと付けていく。電飾で飾るギンギラギンのトラック野郎のデコトラのようだ。
そして保険料は、と見ると、一生涯の保障のある「終身保険」の保険料は保険料全体のわずか約12パーセントで、残りの圧倒的に多い掛け捨ての(毎月消えていく)特約保険料が実に約88パーセントなのだ。
これ、ちょっとおかしいと思いませんか。
手漕ぎのボートに3トンも5トンもの積荷を載せたようで、沈没するのは目に見えている。その沈没するのが保険料を払い終わった歳なのだ。あなたはこの65歳をどうやって迎えるのだろうか。
具体的に数字で説明しよう。
この保険は被保険者(たいていは夫)が死亡すれば5,000万円という大金を、保険金受取人(たいていは妻)が受け取れる、という保険だ。これに対して毎月支払う保険料は20,785円で、毎月支払う保険料の約2,406倍の保障をしてくれるのである。
支払ったお金の2,406倍というと、競馬なら超大穴をぶち当てたようなものだが、馬券と違うところは毎月保険料を支払っていくので、自分の支払ったお金に対する受け取り倍率は、毎月毎月下がっていくという点だ。倍率が下がらないようにするには、夫は早く死ねばよい、ということになる。
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