夜きちんと寝ているつもりでも、日中に眠気を感じる人は少なくないでしょう。眠気を覚ますには、どうすれば良いのでしょうか? 睡眠研究の第一人者、スタンフォード大学医学部精神科教授・西野精治氏の最新刊『スタンフォードの眠れる教室』より、「日中の眠気対策」を解説します。
「寝てはいけない時」に瞬時に眠気を覚ますには?
■「ガム」や「レモン味のキャンディー」もオススメ
自動車の運転中に眠くなった時は、私は、ガムや、レモン味などのキャンディーを随時食べます。熱いコーヒーも良いのですが、運転中眠い時に熱いコーヒーを飲むのは無理があるので、ガムや、キャンディーも常に車内に置いています。時差ぼけの時、特にこれは重宝しますが、時差ぼけの影響下での運転は非常に危険ですので、最近は極力しないようにしています。
ガムやキャンディーも包装をはがしたり捨てたり、面倒ですが、それも覚醒刺激になります。最近はコンビニのコーヒーが廉価で味も良くなったので、運転中はまめに休憩を取り、コンビニのコーヒーやデザートをとりながら休憩するのも安全運転のコツです。
日本でレンタカーを借りて運転していると、「そろそろ2時間になります。休憩を取ってください」とカーナビに言われて、なんと親切なカーナビだと驚きましたが、運転中に眠ってしまうとそれこそ命取りで、他人も巻き込む惨事にもなります。
西野 精治
医師、医学博士
スタンフォード大学医学部精神科教授
株式会社ブレインスリープ 創業者兼最高研究顧問
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医師、医学博士
スタンフォード大学 医学部精神科 教授
スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所(SCNL)所長
日本睡眠学会専門医、米国睡眠学会誌、「SLEEP」編集委員
日本睡眠学会誌、「Biological Rhythm and Sleep」編集委員
1955年、大阪府出身。大阪医科大学卒業。1987年、大阪医科大学大学院4年在学中、スタンフォード大学精神科睡眠研究所に留学。突然眠りに落ちてしまう過眠症「ナルコレプシー」の原因究明に全力を注ぐ。2000年にはナルコレプシーの発生メカニズムを突き止めた。2005年にSCNLの所長に就任。2007年、日本人として初めてスタンフォード大学医学部教授となる。
睡眠・覚醒のメカニズムを、分子・遺伝子レベルから個体レベルまでの幅広い視野で研究している。
33万部のベストセラーになった著者の初作、『スタンフォード式 最高の睡眠』(サンマーク出版)は、10ヵ国語に訳され、世界中でも広く読まれている。2020年9月に文藝春秋より刊行された『スタンフォード式 お金と人材が集まる仕事術』。スタンフォード大学教授だからこそ発信できる希少情報が話題に。
コロナから3年、最新のデータを踏まえ、改めて睡眠を語る最新作『スタンフォードの眠れる教室』(幻冬舎)、2022年4月、好評発売中。
※西野教授の理論をもとに開発された枕も好評。「BRAIN SLEEP PILLOW」
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連載スタンフォード大学医学部教授が教える「眠り」の正解