(※画像はイメージです/PIXTA)

中学3年の受験生は本当に忙しいという。勉強するだけでなく、部活動や生徒会など、3年生中心の活動が夏まで続く中、高校の見学会や模試が始まります。忙しくなる時期のスケジュール管理は親のサポート力を生かせる部分です。塾なしで長男を志望校に入学させた塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)で解説します。

親子でのスケジュール作成が合格につながる

客観的に見て「何を取り入れたほうがいいか」などのアドバイスをしながら、必要な学習計画を一緒に立てていきました。また、これはある時点で計画を立てるわけですから、進み具合や成績によってどんどん見直しもしました。時間が経過し学習が進むと、必要な内容も変わってきます。

 

計画を立て、実行しながら見直していく。入試までの道のりは、この繰り返しです。このスケジュール管理は、親子で一緒に進めましょう。

 

塾にいけば、塾の先生が子どもの成績や目標、学習進度に合わせた勉強のスケジュールを組んでくれます。これは塾にいく大きなメリットのひとつです。お金を払い、子どもの学習管理を任せます。

 

一方、塾なし受験を選ぶと、自分たちで成績を分析し、目標に合わせた対策とスケジュールを考えることになります。子どもの学力をきちんと把握しないと、対策はもちろん立てられません。そして、成績を上げるためにはここがミソだと思っています。

 

表面的な数値ではない、子どもの強い部分、足りない部分、伸ばせる部分など、学力の中身を分析することが、成績をアップさせるポイントです。これを塾任せにすることによって、表面の成績は知っていても、学力の中身を把握できていない状況が起こりうる可能性はあります。

 

受験勉強のスケジュール作成は一見、大変そうですが、一度計画を立てれば、進みながら修正や追加をしていくことになるので、それほど負担ではありませんでした。実は、このスケジュール作成を自分たちで行うことに、大きな意味があるのではないかと考えています。

 

入試までの道のりを、誰かが考え敷いてくれたレール上を無意識に進むのではなく、自分で考えながら目標に向かって進んでいくこと、実はこの行為が、大きく合格につながっているのではないかと経験から感じています。

 

与えられた課題をこなすのではなく、「今なぜこの勉強をするのか」、受験生自身がその理由をわかっていることが大切。意識的に必要なことを自分で選びながら勉強していくことで、受験生はメキメキと力をつけていくのです。

 

スケジュールについてはもうひとつ。勉強の計画表とは別に、説明会や模試、願書関係など受験に関する大事な日程を、必ず家族で共有しましょう。抜け漏れを防げます。受験生本人がわかっていることが大前提ですが、夫婦で日程を確認し合うといいでしょう。コミュニケーションを密にとってください。

 

我が家では、毎週夫婦でスケジュール確認を行いました。例えば、夫婦どちらかが週末の説明会に出かける場合は、買い物や家事の分担もしておきました。リビングのカレンダーと私の手帳、Googleカレンダーなど、何重にもスケジュールを書き入れました。こうすることで、うっかり忘れてしまうことを防げます。

 

塚松美穂
ライター・教育アドバイザー
学習支援コーディネーター

 

 

※本連載は塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

「塾なし」高校受験のススメ

「塾なし」高校受験のススメ

塚松 美穂

プレジデント社

たくさんの習い事に、塾を掛け持ちしている小学生。中学生になれば、学習塾にいくのが当たり前の世の中で、周りを見れば塾通いのクラスメートばかり。「塾にいかないと子どもたちは希望する進路に進めないのだろうか」という疑…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録