(※画像はイメージです/PIXTA)

めんどくさい人たちは、ただでさえ要注意人物なのに、相手のことが分かっていないと、うまく対処することができません。めんどうな人の思考と行動のパターンを知っておくことが必要です。産業医の井上智介氏が著書『職場のめんどくさい人から自分を守る心理学』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

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めんどうな人の思考・行動パターンを学ぶ

■「めんどくさいけど避けられない」人とどう付き合うか?

 

私たちは、めんどくさい人たちに対して「変わってほしい」「その悪い癖をなおしてほしい」と思いがちです。

 

しかし、こうした人たちとの人間関係においては、「こちらは正しいのだから、相手に変わってほしい」と本人に伝えても、相手が変わることはまずありません。

 

時間とエネルギーの無駄になるばかりでなく、最悪の場合、関係が余計にこじれ、さらにあなたが傷つく結果になることもあるのです。

 

それでは、どうすればいいのでしょうか。

 

相手を変えられないのなら、自分が変わるしかない……と思いますか?

 

たしかに自分が変わることは大切ですが、その前に重要なのは、相手がどういう人なのかしっかり知っておくことです。

 

人は、未知のものに対して恐怖心を抱きやすいものです。

 

めんどくさい人たちは、ただでさえ要注意人物なのに、相手のことが分かっていないと、恐怖を感じて頭が真っ白になり、結果としてうまく対処できないことになってしまいます。

 

どんな人にも、ある程度適応能力があります。過去に同じようなタイプのめんどくさい人とかかわったことがあれば、「またこのタイプか」と精神的な余裕ができるように、相手のことが分かっているだけでも対応は変わってきます。

 

めんどくさいけど避けられない人から自分を守るには、まずは彼らのパターンを知っておくことが重要なのです。

 

■めんどくさい人の思考・行動パターンを知る

 

それでは、5パターンのめんどくさい人について詳しく分析していきましょう。

 

①悪口、陰口ばかり言う人

 

この人たちの特徴は、「平等であることを人一倍意識している」という点です。仕事の能力や営業成績、果ては容姿まで、何においても人より際立って優れている人が許せない。あるいは、彼らより「できない」とみなされた人にも極端な態度をとります。

 

皆の足並みを乱す人が許せない、皆自分と同じようにするのが当然だと考えているのです。

 

そのため、

 

「あの人だけ評価されるのはずるい」
「私がこれだけしんどいのだから、みんな同じ思いをするべきだ」

 

といった考えから、「あの人は裏でこんなずるいことをしている」などと陰口をたたくことで、気に食わない人の評価を下げようとします。

 

さらに注意しなければならないのは、彼らはあからさまに陰口を聞かせようとするのではなく、いかにも「貴重な情報」であるかのように話してくるという点です。

 

このような人がいたら、決して話を鵜呑みにしてはいけません。

 

何においても自分と同じレベルでなければ気が済まないだけでなく、歪んだ正義感で自分自身の承認欲求を満たしている人たちだとも言えるでしょう。

 

次ページ不安と劣等感が強く、傷つくことを恐れる人

※本連載は井上基介氏が著書『職場のめんどくさい人から自分を守る心理学』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部を抜粋し、再編集したものです。

職場のめんどくさい人から自分を守る心理学

職場のめんどくさい人から自分を守る心理学

井上 智介

日本能率協会マネジメントセンター

「仕事の悩みは人間関係が8割」だといいます。 職場ではさまざまな人と関わる必要があり、仕事の関係上、自分が人間関係を選ぶことも難しい。自分に都合の悪いことは無視する上司、融通がきかない部下、承認欲求が強く、自己…

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