(※写真はイメージです/PIXTA)

私立高校の教諭としてキャリアを積んだ、株式会社対話教育所の代表取締役・小山英樹氏は、日本の教師の教え方ついて「こだわりすぎている」と説いています。

ガチガチの「型」作りにこだわったところで…

「主体的・対話的で深い学び」型の授業も、教師がいかに「教える」を手放せるかがカギになります。授業デザイン(指導案)を考える際に、「ここで一旦LITEワーク(※1)を入れよう」「この単元はジグソー法(※2)で進めよう」といった構想を練ることは大切です。

 

※1 LITEワーク…学習者同士(通常2人組)が、互いに教え合う学習法

※2 ジグソー法…協同学習の一形態。1つの長い文章をグループの人数(通常3人)分に区切り、分担して探究する。同じ分担の者同士が集まって探究するプロセス(エキスパート活動)を経て、もとのグループに戻って学びを深める。

 

しかし、「グループ分けは学力・性別を均等に。エキスパート活動は△分で終わらせなきゃ。発言時間は一人△分に制限しよう。役割を決めさせよう。このポイントだけは私が最後に押さえなきゃ」といったガチガチの「型」作りをしないことも大切です。

 

子どもたちの中にはもともと「学びたい」「知りたい」「分かるって面白い」という好奇心があるので、教師はそれを「引き出す」だけです。生徒が興味を持つような質問を工夫したり、自分たちで考えて話し合いたくなるようなテーマを提示したり、生徒の様子を観察して声掛けしたりすることが教師の授業中の仕事のメインになります。それらを臨機応変さ、柔軟さを持って行うことが大切です。

 

思い切って、「この単元は、どんな学び方をしたい?」などと児童生徒に尋ねて任せてみるのもありでしょう。

 

現在、「GIGAスクール構想」が進行しています。文科省はGIGAスクール構想は「多様な子どもたちを誰一人取り残すことのない、公正に個別最適化された学びを、全国の学校現場で持続的に実現させる」ための施策であると説明し、同時にそれは「新しい学習指導要領に基づく主体的・対話的で深い学びの実現」に繋がるとしています(文部科学省「GIGAスクール構想について」)。

 

これは「主体的・対話的で深い学び」型授業において、PCやタブレット端末などが、大いに活用できるし、活用すべきだといえるでしょう。教科書、ノート、練習帳、辞書、連絡帳などの学習用ツールを1台で兼ねており、グループワークや調べ学習、プロジェクト型学習などを進めやすくなります。

 

教師の「教える」役割を代替してくれますので、反転授業の可能性が拡がります。ICTやAIでできることは機械にやらせて、教師は人間にしかできない仕事をするべきです。

 

「教える」という仕事は「ICTやAIでできること」の領域。授業や生徒・保護者との面談、教師同士での議論、進路指導などで、「引き出す」こと、「創造する」ことこそが「教師にしかできない仕事」なのです。

 

 

小山 英樹

株式会社対話教育所 代表取締役

一般社団法人日本教育メソッド研究機構(JEMRO) 代表理事

一般社団法人日本青少年育成協会(JYDA) 会員

※本連載は、小山英樹氏の著書『教室改革』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

教室改革

教室改革

小山 英樹

幻冬舎メディアコンサルティング

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