野垣クリニック 野垣岳志 院長

お尻の問題は非常にデリケートであり、治療を受けたとしても人には言いづらいところがあります。それだけに、同じ治療を受けた者同士、独特の連帯感が生まれることがあるといいます。「お尻がつないだ縁」にまつわる人間模様を、『野垣クリニック』の院長である野垣岳志氏に、ユニークなエピソードとともに紹介してもらいました。

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「おしりあい」は「お尻合い」の関係

「おしりあい」といえば普通は「お知り合い」と書きます。もちろん「知ってる人」という意味ですね。これが私の仕事上では、「お尻合い」となります。これも患者さんから教えて頂いた言葉です。

 

長年抱えてきて他人に話すことができなかったお尻の病気について、自分が手術したり、何らかの治療を受けて症状が良くなったりした時に、他の人に話したくなるそうです。職場の人や友人などに話をすると多くの場合、「実は私も」といった感じで悩みを抱えていてどうしようか迷っている方が出てくるそう。もしくは自分が受診して手術を決めたという話をすると、「手術がどうだったか教えてね」と言われることもよくあるようです。

 

初診で来院された患者さんで、「知り合いがここで治療したと聞きまして」と言う方もたくさんいらっしゃいます。デリケートな部位を扱う仕事ですので、普通は他人には話さないと思いますが、悩みが改善するとなんでも言えてしまうのでしょう。

 

他人には話しづらいけど、同じ日に手術をした人々は皆戦友のようなものであり、自然と術後の経過についての話に花が咲くようで、外来の待合室で待っている間に患者さん同士仲良くなって、診察後にランチに行ったりすることもあるそうです。まさにお尻がつなぐ人々の縁「お尻合い」ですね。

職場が「お尻合い」ばかりに

社会的に影響力のある方の手術をすると、その方の周りの方が次々と来院されることもあります。

 

以前、ある地方の町役場の方の手術をしたことがあります。当クリニックからは遠方の場所の方でしたが、術後の経過も良くとても満足していただけました。その方が手術してから1ヵ月ほど経過した頃に、またその町の役所の方が初診で来院されました。同じような症状で手術をすることになったのですが、遠方の方が連続で来院されるのは珍しいのでお聞きしたところ、「前に手術をした〇〇さんの部下です、〇〇さんがすっかり元気になられたので自分も治そうと思って来ました」とのことでした。

 

その方の手術が終わってから1ヵ月ほどたった頃に、またその町の役所の方が初診で来院されました。実はその後もまだまだ続いたのです。結局半年の間に6人ほど同じ町役場の方々の手術を行いました。地方の小さな町でしたので、そんなに職員は多くないと思います。机を並べて働いている方々が皆「お尻合い」って、想像するとなかなか面白い光景だなと感じました。

次ページこれからも「お尻愛」の精神で

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