(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

景気の減速傾向が鮮明

■中国国家統計局は18日、主要経済指標を発表しました。7-9月期の実質GDP成長率は前年同期比+4.9%と、6期連続のプラス成長ながら、4-6月期の+7.9%から伸び率が縮小し、景気の減速傾向が明らかになりました。前期比の伸び率は+0.2%とほぼ横ばいでした。7~8月にコロナ感染対策のために移動制限を強め、消費が低迷したことに加え、不動産規制強化に伴う不動産大手の経営不安や電力の供給制限の影響を受けたことなどが要因とみられます。

 

(注)データは2018年1-3月期~2021年7-9月期。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
実質GDP成長率 (注)データは2018年1-3月期~2021年7-9月期。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

生産、投資、消費も減速

■1~9月の鉱工業生産は前年同期比+11.8%と、1~6月の+15.9%から減速しました。コロナショックの影響を受けた昨年の反動を除外するため、2年間の幾何平均値でみても、1~9月は+6.4%と、1~6月(+7.0%)から減速しました。

 

■1~9月の固定資産投資は前年同期比+7.3%と、1~6月の+12.6%から減速しました。幾何平均値でも、1~9月は+4.0%と、1~6月(+4.5%)から減速しました。

 

■1~9月の小売売上高も前年同期比+16.4%と、1~6月の+23.0%から減速しました。幾何平均値でも、1~9月は+3.9%と、1~6月(+4.4%)から減速しました。

 

(注)データは2018年4月~2021年9月、年初来の前年同期比。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
鉱工業生産、小売売上高、固定資産投資 (注)データは2018年4月~2021年9月、年初来の前年同期比。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

中国経済は減速するも底割れは回避

■中国経済は減速傾向にあることが明らかですが、コロナ感染がすでに収まっており、国家統計局は、電力規制による生産全体への影響や、不動産業の減速ペースについては管理可能な範囲内と判断していることから、政府の対応で景気の底割れは回避されるとみられます。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『中国の7-9月期GDP成長率は4.9%に減速』を参照)。

 

(2021年10月19日)

 

関連マーケットレポート

2021年9月16日 8月の中国経済は減速

2021年8月17日 中国経済はやや減速も安定した成長

【ご注意】
●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友DSアセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料は三井住友DSアセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧