どんなリスクが潜んでいるかわからない「家と土地」。髙橋土地家屋調査士事務所代表・髙橋輝氏の著書『買ってはいけない家と土地』(自由国民社)より一部を抜粋・編集し、マンションの価値が上がる要素と下がる要素について紹介していきます。

バス便、100平米超…「売れないマンション」の特徴

では、売却が難しいマンションや、売却できたとしても価格が安くなってしまうマンションには、どのような特徴があるのでしょうか。いろいろな要因があると思いますが、考えられるのは、次のようなマンションです。

 

■不人気エリアのマンション

不人気のエリアは駅前も閑散としています。軒並みシャッターが閉まっているような商店街では、駅近でも売却は難しくなります。また、電車のアクセスが悪い物件も敬遠されがちです。

 

■駅からバス便のマンション

マンションは、駅から徒歩10分以内が理想的です。徒歩10分以上になると、購入者は検討する物件を一戸建てにシフトしてしまうからです。駅からバス便のマンションにするなら、そのマンション周辺で全てがまかなえる施設があるものを選ぶべきです。

 

■他と比べて間取りが大きすぎる

最近発売されているマンションの間取りをよく見てみましょう。家族4人で住む場合、70〜80平方メートルぐらいの床面積のタイプが多いのが分かります。つまり、それくらいの面積のマンションを買う人が多い、それくらいの面積が好まれるということです。

 

将来、売却することを想定すると、100平方メートルを超える床面積の間取りは売りづらいと考えられます。

 

時代に沿った考え方をすれば、これからは少子高齢化社会。現在建築されているマンションの間取りより広いものは敬遠されるのではないでしょうか。

 

また、郊外で床面積が大きいマンションも見られますが、あまり床面積が大きいと、比較検討の材料として一戸建ても挙がってきて、そちらにシフトしてしまうことも考えられます。

湾岸エリアが人気?「売れるマンション」の特徴

■眺望がよいマンション

埋立地などに建設されるマンション(湾岸エリアなど)は、投資家はもちろんですが、思いのほか地方にお住まいの方が購入されているようです。

 

実際に購入した方に理由を聞いてみると、「素晴らしい夜景の見えるマンションが買いたかった」「地方に家を持っているからマンションに憧れて買った」というお話を聞くことができました。

 

このように、中古でも眺望のよいマンションはリセールバリューも高いと考えられます。ただし、実際に眺望を売りにしているマンションの売買契約書には、近隣に類似のマンションが建つ可能性があることを示唆する内容が記載されています。

 

隣地に面積の大きな駐車場や工場、古い団地などがある場合は、高い建物が建築されてしまう可能性が高いので、現地確認をする際は近隣の状況にも目を配りましょう。

 

■大手マンション業者のブランドマンション

ブランド力のあるマンションも売却しやすいようです。野村不動産(プラウド)、三菱地所(パークハウス)、東京建物(ブリリア)、住友不動産(シティハウス)、東急不動産(ブランズ)などは、大手マンション業者ということから購入者からの信用があり、中古物件でも売りやすいと聞きます。

 

 

髙橋 輝

髙橋土地家屋調査士事務所代表

 

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買ってはいけない家と土地

買ってはいけない家と土地

髙橋 輝

自由国民社

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