「最小の手間・最短の時間」できものを着るという発想
もう一つのカギは「せっかち」です。筆者は、きものを着られる方を増やす取り組みの一環として、自分で着付け教室も開いています。有名な着付け教室に通った経験がないため、教えているのは自己流で身につけたやり方です。
ポリシーは、「できるだけ短時間で、きものがきれいに着られるようになる」。授業料を得ることではなく、あくまできものを着られる方を増やすのが目的ですから、許状式のほかの教室のように初級・中級・上級などの区分けをせず、全8回で身につけられるカリキュラムになっています。
なぜこういうポリシーにしているかといえば、それは筆者自身がせっかちだからです。筆者は、できるだけ短時間で結果が欲しいタイプ。きものを着るときも、最小の手間・最短の時間で着たいのです。ですから、肌着の枚数は1着でも減らしたいし、使う紐を1本でも少なくしたい。手を抜きたいから、そのための努力は惜しまないタイプなのです。そういう思いが、新商品のアイデアに活きています。
ほかの業界でも、筆者の発想法は役立つはずです。人一倍面倒くさがりでせっかちになり、もっと楽に、手間なく使える商品はないかと追求してみてください。それが、ユーザーが望む商品を生み出すヒントになるかもしれません。
髙橋 和江
有限会社たかはし代表
和装肌着製造メーカー「たかはしきもの工房」代表
きものナビゲーター
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