買い値に根拠があったならば「売り」ではない
市場全体も、個別銘柄それぞれも、株は暴落することがあります。では、そんな暴落時に、所有している株は売るべきなのでしょうか。株式投資の初心者であれば、誰もが悩むところではないでしょうか。
そもそも株が暴落するという現象は、避けて通ることができません。市場全体で見ると、記憶に新しいところでは「コロナ・ショック」「リーマン・ショック」といった大暴落がありましたが、それらより小幅な暴落ならば、もっと頻繁に起こっています。また、そのような市場全体の暴落とは無関係に、個別銘柄は悪材料によっても暴落してしまいます。
いつか必ず、それは起こると言ってもよいのです。そして、それがわかっていても、「では、いつ暴落するのか」は予想し難いものです。株の暴落は必ず起きることなのですが、そのタイミングを予想するのは、難しいことなのです。
しかし、買い値に根拠があったならば、暴落時でもその株を売るべきではないでしょう。
もしその買い値が適正ならば、時期が来ればまたその価格に戻るはずです。また、もしその買い値が十分に割安ならば、それはなおさらでしょう(その場合、そもそも暴落しないかもしれませんが)。
ですから、そこで売ってしまうと、高値で買って安値で売っただけになってしまいます。そして、その損失はまた別の銘柄を買って利益を上げて取り返さなければならないのですから、そんなことをせずに、また再上昇を待っていればよいだけなはずです。
暴落という現象は、自然災害のようなものだといえるのではないでしょうか。必ずそれは起こり、その国に被害をもたらします。しかし、その国にちゃんとした力があれば、その国がそれで滅びることなどありません。その被害をちゃんと回復させ、その国の人々は生き続けていくのです。
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