相続放棄により、相続税が高くなる可能性
加藤家には相続税はかかりませんが、仮にかかるとした場合、友里さんが相続放棄をしても相続税額は変わりません。相続税は、相続財産から基礎控除額を引いて計算します。基礎控除額が少なくなると、それだけ相続税が高くなる可能性が増します。
この〈基礎控除額〉は次のように計算します。
3,000万円+600万円×法定相続人の数
相続放棄をする人がいると、人数が減って、基礎控除額も減るのではないかと考える人もいます。しかし、実際は、法定相続人の数は、相続の放棄をした人がいても、放棄がなかったものとした場合の数で計算します。ですから、法定相続人の中で相続の放棄をする人がいても相続税が高くなることはないということになります。
楠部 亮太
楠部法律事務所 代表弁護士
中川 紗希
abri(アブリ)新宿総合法律事務所 代表、弁護士
平田 久美子
平田久美子税理士事務所 代表、税理士
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