2019年9月、国税庁により「民間給与実態統計調査」の結果が発表されました。本調査によると、サラリーマンの平均年収は441万円とのことです。年金問題をはじめ、少子高齢化による働き手不足など、老後不安につながる問題が尽きないですが、この年収のなかから資産を形成していくしかありません。資産形成手段の検討には、金融リテラシーの向上が不可欠です。今回は、不動産投資を始める前に知っておきたいポイントを見ていきましょう。

新築と中古では、利益率に「3倍の差」が?

投資というと、株式投資や債券投資が一般的ですが、もう1つ日本人に人気の投資があります。それが不動産投資ですね。

 

本日は、不動産投資において知っておきたい3つのポイントを紹介してみたいと思います。

 

①新築と中古では、どっちがいいの?

 

一説には、新築と中古では、利益率に3倍の差があるといわれています。

 

これは、どういうことかといいますと、

 

●新築のほうが売り手には得

●中古のほうが買い手には得

 

ということです。

 

どういうことかといいますと、新築物件では売却価格の10%程度が売り手の収入になることがあります。

 

一方で、中古物件の場合は、売り手の手数料(収入)は、「成約価格×3%+6万円」というのが上限として決められています。

 

ザックリと見ても、新築10%>中古3%となりますので、買い手としては、中古のほうがお得になりやすいわけですね。もちろん、これだけで新築よりも中古がいい、とはいえませんが、重要なポイントです。

 

②日本人には新築信仰がある?

 

ちなみに、日本には、新築信仰があります。これは、中古住宅よりも新築住宅をありがたがるというスタイルです。

 

従来は、木造住宅が多かったので、高温多湿・地震の多い国では、新築のほうが喜ばれたのではないでしょうか。

 

しかし、世界では新築よりも中古住宅のほうが家の流通シェアは多いのです。

 

●米国8割

●英国9割

●仏国7割

●日本2割

 

ザックリ、このくらいが中古住宅の流通シェアのようです。

 

「新築信仰が根付く日本」と呼ばれるのもうなずけます。

 

新築信仰が根付く日本
「新築信仰」が根付く日本

 

③住宅は「生もの」だから価値が減る?

 

外国では、なぜ上記のように、中古住宅がそんなに流通しているのでしょうか?

 

1つの意見として、日本では住宅を「消耗品」として見る傾向があるからではないでしょうか。

 

つまり、日本では毎年住宅の価値が減っていく。だから、不動産を所有しても価値が減るので、いまひとつ割に合わない感じがある。結果として、中古住宅が売れない、というところでしょうか。

 

その一方で海外では、キチンと手入れをしていれば、中古であっても新築よりも高い値がつくことがあります。根本から考え方が違うのかもしれませんね。

中古不動産が「割安」で流通している日本

本記事は、不動産投資を推奨する意図はありませんが、上記の内容をまとめると、日本では、中古不動産が外国と比較すると、割安で流通している(買い手が少ないから)。ただし、それを外国のように高値で買ってくれる文化がない、というところでしょうか。

 

チャンスでもあり、そうでもないような、ところもあります。

 

どのような投資であれ、専門的な知識がやはり必要だと思います。

 

 

佐々木 裕平

金融教育研究所 代表

 

本連載は、「金融教育研究所」掲載の記事を転載・再編集したものです。

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