少子高齢化を起因とした、働き手の減少に有効な解決策が見出されないまま、世間には老後不安が広がっている。「老後2000万円問題」により、公的年金制度への信頼も揺らぎ、若年層には「いつまで働きつづけるのか・・・」と悲壮感が漂っている。本記事では、現在の20代が考えるべき、今後の働き方について見ていく。

「老後2000万円問題」の顕在化は収入が途絶えてから

◆元本保証で大きく儲かる金融商品はないけれど、着実にお金を稼ぐ方法はある

 

資産形成ではリスクとリターンはおおむね比例すると考えられます。そのため、元本保証で大きく儲かるものは、サギだといって差し支えないと思います。そのうえで、今回は老後の生活を楽にするための方法である「長く働く」について考えていきます。

 

単純な話ですが、「老後にお金が2000万円程度必要だ」という事態が「問題」になるのは収入が途絶えた場合です。

 

例えば、20代の会社員であれば、資産は2000万円もありません。それでも、毎日楽しく生活ができます。なぜでしょうか? それは、「働いていて、収入が定期的にあるから」です。

 

◆今後は75歳まで働くことを視野に入れて、準備をしていく必要も

 

現在の定年は60歳や65歳程度ですが、長く働けるところでは70歳程度まで働ける企業もあるようです。しかし、今後は75歳程度が定年になる可能性があります。それには、いくつかの理由があります。

 

●働いたほうが楽しい

●働くことで収入が生まれ、経済的に楽になる

●働かないと生活ができない

●高齢者の体力が全体的に上がり、長く働ける

 

公的年金自体も少子高齢化と長寿化の進展で減少していくので、受給開始時期自体も遅くなっていくと筆者は考えています。

 

将来的に定年は75歳に…?
将来的に定年は75歳に…?

iDeCo加入期間の延長検討…その背景とは?

◆iDeCo(イデコ)に掛け金を出せる年齢が60歳から延長され、65歳になる可能性が出てきた

 

現在、iDeCoへお金を出せる年齢を60歳までのところを65歳までに延長しよう、という厚生労働省の動きがあります。おそらく現実になるだろう、と筆者は思っています。

 

さて、どうしてこのような動きがあるのでしょうか。それは、資産形成には時間がかかるためです。同時に、老後にはお金が必要です。

 

この2つを同時に解決するには、次の方法があります。

 

●長く働きながら、iDeCoやつみたてNISAで資産形成を65歳や70歳、75歳まで行う

 

長く働くということは、損をせずにお金を稼ぐ、立派な資産形成の方法だと筆者は考えています。人的資本からの収益の一種だと考えているのです。

 

◆年齢は8掛けで考える

 

現在は、医療や食事・健康面で、多くの人がある程度高いレベルの健康を維持しやすい世界だと思います。それは、ひょっとしたら人類の歴史が始まって以来のことかもしれません。そして、それは近年急速に進歩していると感じます。

 

つまり、昔の75歳といまの、そして未来の75歳とは同じではない、ということです。一昔前の75歳のイメージで考えていると、人生設計が大きく異なるものになってしまうかもしれません。

 

老年学の分野などで、「年齢は8掛けで考えるのがちょうどいい」という言葉があるそうです。筆者も激しく同意しています。100年前の75歳と、30年後の75歳は大きく異なっていると考えています。

 

8掛けで考えれば、現在40歳の方は昔の32歳です。

 

●50歳は40歳

●60歳は48歳

●70歳は56歳

●75歳は60歳

●80歳は64歳

●90歳は72歳

●100歳は80歳

 

というイメージです。

 

◆まとめ

 

現在の20代・30代は、75歳まで働く可能性があります。それは、ひょっとしたら本人の望む・望まないに関係なく、生活のために(お金のために)働かなければいけないかもしれません。

 

もし、そうなるのであれば、あらかじめ資産形成のみならず、体力や働き口、働き方・家族のことなどを(若いうちから)考えておくことが長い人生では重要かもしれません。

 

 

佐々木 裕平

金融教育研究所 代表

 

本連載は、「金融教育研究所」掲載の記事を転載・再編集したものです。

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