本連載では、仮想通貨FXトレーダー向けサイト「3分で分かる仮想通貨」を運営するBULLヒロ氏に、「仮想通貨投資」の基礎知識について解説していただく。

2018年、ビットコインの価格推移は低調だが・・・

はじめまして、BULLヒロと申します。仮想通貨FXトレーダー向けサイト「3分で分かる仮想通貨」を運営しています。本業では、IT企業の事業開発責任者をしており、その関係でペンネームにて寄稿させていただきます。

 

本連載では、株式投資を5年続けた後に、現在は仮想通貨投資に専念している筆者が、なぜ仮想通貨市場に魅力を感じて投資を続けているのか、株式市場と比較しながら解説していきたいと思います。

 

2017年にビットコインの価格が200万円を超え、注目を集めている仮想通貨市場ですが、2018年に入り、その価格も下落基調が続いています。2017年に大きなバブルがあり、2018年6月現在はバブルが弾けた後のような様相ですが、いまは仮想通貨投資を始めるには絶好のタイミングだと考えています。

 

今回は、その根拠をいくつかご説明したいと思います。

 

◆グローバルマーケットの伸び代が大きい

 

仮想通貨は2018年6月現在、1,500種類を超えていると言われていますが、そのなかでもシェアが最も高いのはビットコイン(BTC)で、全体の35%~40%前後のシェアで推移しています。   その圧倒的シェアを占めるビットコインの売買において、57%を超える取引を成立させている通貨が日本円(JPY)です。日本人は、安定感のあるビットコインを中心に取引している傾向があります。そのため、シェア2位以下の通貨においては日本円の比率は下がっていくのですが、いずれにしても昨年のビットコインバブルは日本人の熱狂が大きく影響したものであって、諸外国においてはまだ仮想通貨の熱気を感じていない国も多いと言えます。

 

[図表1]取引に使用される法定通貨・仮想通貨のシェア

出典:仮想通貨取引についての現状報告(一般社団法人日本仮想通貨交換業協会、2018年4月10日)
出典:仮想通貨取引についての現状報告(一般社団法人日本仮想通貨交換業協会、2018年4月10日)

 

◆グローバルマーケットのキープレイヤーの参入

 

金融市場を動かす震源地として、ウォール街を1番にあげない人はいないでしょう。そのウォール街のまさに中心である、ゴールドマン・サックス証券が仮想通貨市場に参入するというニュースが5月に流れ、大きな話題になりました。

 

過去、ゴールドマン・サックス証券は仮想通貨に否定的なコメントを続けており、仮想通貨に関連している企業への投資も控えていると言われていました。そのスタンスが180度方向転換したという今回のニュースにより、今後の大きな資金流入が見込まれています。その期待による買い注文も5月に入り 、短期的に低迷していた仮想通貨市場も底打ちの兆しが見えている状況です。

 

また、大手証券取引所であるNASDAQも仮想通貨市場に参入するというニュースや、仮想通貨時価総額第2位(2018年6月時点)のイーサリアム(ETH)開発者のヴィタリックがGoogleからオファーを受けるなど、今後の仮想通貨市場の成長ドライバーとなりそうなニュースには事欠きません。

仮想通貨を購入している人は、わずか2.9%!?

◆日本市場においても伸び代を読み取れる

 

これまで、2017年の仮想通貨市場を牽引したのは日本円であるとご説明しましたが、その日本においてもまだ伸び代がある状況です。

 

下記図表2は、コインチェック事件後にTカード保有者(20~69歳の男女1,501名)を対象に行ったアンケート結果です。

 

[図表2]仮想通貨に関するアンケート調査

出典:仮想通貨に関するアンケート調査(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社、2018年2月15日プレスリリースより)
出典:仮想通貨に関するアンケート調査(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社、2018年2月15日プレスリリースより)

 

既に仮想通貨を購入している人は2.9%しかおらず、「今まで購入していないが、今後購入したい」が25.2%にも達します。株式の証券口座数と比較しても2.9%は非常に小さい数字で、現在は若者を中心とした一部の人が買っているだけのマイナーな金融市場と言えます。

 

◆今後の成長余地を考えると今参入するのは遅くない

 

ここまでの情報から、世界、日本国内においても、仮想通貨市場は大きな伸び代を残していることが読み取れると思います。また、一度過熱感のあった市場が下落し、横ばいが続く事で下値余地の少ない買いやすい状況になっていることも、いま仮想通貨投資を始めるには良い環境が揃ってきていると言えます。

 

今回はこちらまで。次回は、仮想通貨市場はどの程度伸びるのかをテーマに解説していきたいと思います。

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