今回は、ウソを認めさせる「初動対応」の重要性を見ていきます。※本連載は、元警部である森透匡氏の著書『元刑事が教えるウソと心理の見抜き方』(明日香出版社)から一部を抜粋し、ウソや人間心理を見抜くテクニックを紹介します。

ウソを何度もついていると、ウソがうまくなる

ウソつきはウソに慣れてくるものでしょうか? ウソを何度もついているとウソがうまくなるのでしょうか?

 

当然ですが、ウソを何度もついていると、ウソをつくスキルは向上します。心理的な慣れが出て、罪悪感も薄れてきます。もちろんウソの程度にはよりますが、うまくなるのは間違いありません。

 

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東京都の猪瀬元知事の辞任の原因となった5千万円の資金提供問題。あの当時の記者会見を映像で見ると、発覚当初の会見と辞任間際の後半の会見とでは明らかに態度が違っています。

 

どう変化してくるかというと、態度に落ち着きが見られるようになります。同じウソを何度もついていると「ウソが固まる」という現象を引き起こします。自分で考えたウソのストーリーを何度も話すことによってウソにウソが上塗りされ、どんどん真実のようになっていくのです。

 

最初の頃の会見は顔が紅潮し、質問に答えるときには引きつった表情になっていました。質問の答え方にも、ウソをついたときのサインが結構出ていました。

 

ところが後半になると、同じことを何度も話しているために落ち着きが見られるようになったのです。連日、記者陣からの追及に疲れ果てて半分投げやりになっていたのかもしれませんが、淡々と話すのが非常に印象に残りました。

正面から問い詰めると、相手にウソを重ねさせることに

私の個人的な見解ですが、ずっとウソをついていたのだと思います。

 

つまり、ある特定のウソを見抜くには、疑惑が発覚した最初の段階が極めて重要です。最初の段階でウソを認めさせないと、長期戦になる可能性が高くなります。

 

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刑事の取調べでも1日目の取調べが大事になってきます。最初から「お前が犯人ではないのか」と直球で問い詰めていくと、本人はどんどんウソをつく必要に迫られます。

 

ですから、なるべくウソをつかせないように、質問を考えなければいけないのです。

元刑事が教える ウソと心理の見抜き方

元刑事が教える ウソと心理の見抜き方

森 透匡

明日香出版社

警察官として約28年、うち知能・経済班担当の刑事を約20年務めた著者が、その経験の中から生み出した「ウソや人間心理の見抜き方」を公開。 相手がウソをついたときのサインの見方や、ウソつきかどうかを見極める質問の仕方が…

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