あなたは退職金をどう使いますか? 退職金の使い道の第1位は「貯金」というデータがあります。一方で、退職金をもとに資産運用を始める人も。ですが、付け焼き刃の知識で、金融機関に勧められるがままに手を出すのは危険です。みるみるうちに資産がとんでいき最悪「老後破産」の落とし穴に落ちることも。あなたにとっての退職金の「最高の使い道」とは? 今回はそんなお話です。
退職金、貯蓄ともに2,000万円「60歳でスパッと定年退職」のエリート元サラリーマン「なじみの銀行」で初投資も、翌日銀行へモーレツ、ダッシュ「はぁはぁ、落ち着いて話し合おう」のワケ【初心者が陥りやすい投資の罠】
退職金の平均額は?
ゆ:一般的に中小企業であれば約1,000万円、大企業であれば約2,000万円ほどといわれています。「年金だけでは老後資金が2,000万円不足する」という政府の試算が世間を騒がせたのは記憶に新しいですよね。年金だけで老後の生活費をまかなうのが難しい現在、退職金をあてにしている人も多いのではないでしょうか。
主:俺は約2,000万円の退職金を手に入れてモーレツに浮かれている!
ワ:モーレツ!?
ゆ:さすが60年代生まれです!
主:退職金をもとに、俺は思い切って投資をしてみようと思う。題して、「トウシ スルベイ、初めてトウシスルベ!」大作戦だ!!
ワ:おお、そのまんま!
ゆ:確かに、定年退職後の収入が、65歳からもらえる年金だけでは「心許ない」がしばしば聞かれます。
ワ:退職金で投資を始める人は多いの?
お:退職金の運用を考えている人は決して多数派という訳ではありません。
退職金の使い道を年代別で見てみると、すべての世代で「預貯金」の割合が圧倒的に高く、全体の約50〜60%となっています。次いで「投資」「ローンの返済」に充てる人が多くなっています。
ゆ:もし退職金で投資をするとしたら、どの投資を行いますか? という質問に対しても、約46%の人が投資するつもりはないと回答しました。
ワ:みんな慎重だね。
お:「投資はしない」という回答の次に多いのが株式投資で、全体の約29%。さらにその次は投資信託で約21%という結果となりました。日本は海外の先進国に比べて「投資後進国」といわれることもあります。
ゆ:投資に消極的な方のほうが多いようです。
主:俺も退職金はとりあえずまるっと貯金するつもりだったんだが、バブル崩壊以降、ニッポンの銀行はずっと低金利だろ? それじゃあ貯金をしたってまったく増えない。貯金以外に使えるお金がないんじゃあ、生きてるだけで資産はどんどん減っていく一方だ。なんとかならないものかと悩んでいるときに、昨日、いつも利用している銀行から資産運用の話をもちかけられたんだ。
ワ:ふむふむ
ゆ:スルベイさんのような定年退職者をターゲットにした金融商品の営業をかけられることもあるでしょう。定年退職者限定の金融商品を検索してみると、銀行・信託銀行・信用組合など数多くの金融機関のプランが出てきます。たとえば、退職後1〜2年の人を対象に、「スーパー定期3ヵ月7.1%」と謳っているものがあるとします。
ワ:すごいお得だね!