65歳、専業主婦「えっ…たったこれだけ？」遺族年金の少なさに唖然。夫婦で年金月23万円だったが…夫急逝で受け取る「衝撃の年金額」

65歳以降、配偶者が亡くなったとき遺族年金はどのくらいもらえるでしょうか？思ったより少ない年金額に愕然!?

有：厚生労働省の「簡易生命表」によると、65歳時の平均余命は男性19.9年、女性24.7年です。統計上、65歳の同い年の夫婦の場合、妻が4.9年ほど長生きする計算です。

たとえば、妻より夫が5歳年上で夫が70歳、妻が65歳である場合、夫の余命は15.96歳になり、妻の寡婦期間は8.77年となります。

ゆ：65歳で夫が急逝したショウコさんはあと25年近く1人で生きることになります。100歳まで生きるとしたらまだ35年です。老後資金が確保できるか、心配ですよね。

ワ：遺族年金っていうのがあるんでしょ？

ゆ：遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」があります。年金の加入状況などによって、いずれかもしくは両方の年金を受け取ることができます。

ここからは65歳以降、夫を亡くした後の妻の年金について見てみましょう。年金加入のパターンは主に３つあります。

ワ：1は二人とも国民年金だね！

有：その通りです。この場合は（子どもがすでに成人しているとすると）妻は自分の老齢基礎年金しかもらえません。満額でも79.5万円（令和5年）です。

ワ：2は？

有：自分の老齢基礎年金＋夫の遺族厚生年金がもらえます。夫の遺族厚生年金額≒夫の老齢厚生年金の報酬比例部分×4分の3で求められます。

ゆ：調査によると、1の夫婦で自営業のパターンは遺族厚生年金がないため、月額平均6.6万円と少なめです。2や3の夫もしくは夫婦ともに会社員の場合、遺族厚生年金ありになると、月額平均13,7万円とその差は2倍以上です。自営業で公的年金の少ない世帯はそれを補う資金の準備が必要ですね。

ワ：ショウコさんは2の夫が会社員で妻が専業主婦パターンだね。

ゆ：ショウコさんの年金額は14万円。政府調査による65歳以上の単身世帯の平均支出額は約13万2,500円。計算上はなんとか生活費をまかなえそうです。とはいえ老後は医療費や介護費など。まとまったお金が必要な場面が往々にしてあります。十分な貯蓄がない限りお金の不安が消えることはありません。

ワ：お金の心配がずっと続くね…

ゆ：パートナーを亡くして涙にくれているうえにお金の心配をしなければならない。本当に心細いことですね。もしどちらか一方に家計をまかせっきりの夫婦世帯は、事前に貯蓄の内容、通帳や保険証書の保管場所、パスワードなどを家族に伝えておきましょう。いざというとときにどう生活をしていくか、日頃から家族と話し合っておくことが大切です。

ワ：ショウコさんは娘さん夫婦と同居することになってよかったよね！

ゆ：ショウコさんは健康な66歳です。共働きの娘夫婦と一緒に暮らして支えるという素敵な選択肢をしましたね。人と関わり、社会に貢献することは、QOLや心身の健康にも繋がります。生き生きしたシニアライフが送れそうですね！

まとめ

ゆ：男性より女性の方が平均余命が長いため、シニア夫婦は夫が先に亡くなり妻が残される確率が高くなります。

夫に先立たれた妻は遺族年金はいくらもらえるでしょうか？　夫婦の年金加入条件により「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」のどちらかもしくは両方がもらえますが、世帯年金収入はガクンと減ります。それでも支出は2人の時の61％程度発生するという調査結果もあり、単身世帯になってから生活が苦しくなる可能性があります。

残される配偶者の生活のために、できるだけ多くの貯蓄を残す、子どもにサポートをお願いするなど事前に進めておくことが大切です。いざというときに途方に暮れないよう、家族全員で話し合いましょう！