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生命保険文化センター「生活保障に関する調査(令和4年度)」では、回答者の82.2%が自分の老後に「不安感あり」としています。もっとも、医師をはじめとした高所得者には無縁の心配事だと考える人は多いでしょう。しかし、たとえ現役時代に高所得であっても、老後破産リスクは潜んでいると、FP officeの中洞智絵FPはいいます。意外と多い「開業医の老後破産」について、みていきましょう。

諦めないで…開業医が利用できる「4つの公的制度」

前節で勤務医と開業医で年金受給額に大きな差があることをお伝えしました。しかし、だからといって「自営業だけ放置されている」というわけではありません。この社会保障差を埋めるため、国は自営業が利用できるいくつかの公的制度を用意しています。

 

1.国民年金基金

「国民年金基金」は、会社員などとの年金額の差を解消するために創設された公的制度です。国民年金法の規定に基づく公的な年金であり、国民年金とセットで老後の所得保障の役割を担います。月額上限は、iDeCoと合算で6万8,000円です。

 

2.付加給付

「付加給付」とは、自営業の人が国民年金保険料に付加保険料(月額400円)をプラスして納付することで、老齢基礎年金に付加年金が上乗せされる制度のことです。ただし、国民年金基金加入者は不可となるため注意が必要です。

 

3.小規模企業共済

「小規模企業共済」とは、小規模企業の経営者や役員が、廃業や退職時の生活資金などのためにあらかじめお金を積み立てられる制度です。いわゆる小規模企業経営者のための「退職金制度」といえます。掛金が全額所得控除できるなどの税制メリットに加え、事業資金の借入れも可能で、月額上限は7万円です。

 

4.iDeCo(個人型確定拠出年金)

「iDeCo(個人型確定拠出年金)」は、公的年金とは別に給付を受けられる私的年金制度のひとつです。掛金が全額所得控除できるなどの税制メリットがあります。

 

任意加入となっており、加入申し込みや掛金の拠出、掛金の運用はすべて自身で行う必要があり、掛金とその運用益の合計額が受給できます。なお、月額上限は国民年金基金と合算で6万8,000円です。

 

上記1~4は、併用の可・不可や上限金額、運用方法、現金引き出しなどそれぞれルールがあります。利用時にはよく調べたうえで検討することが必要です。

 

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