食後の“ついウトウト”…じつは「心筋梗塞」「認知症」の引き金に!?「血糖値スパイク」の危険性と予防法【医師が解説】

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食後の“ついウトウト”…じつは「心筋梗塞」「認知症」の引き金に!?「血糖値スパイク」の危険性と予防法【医師が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

近年、メディアなどで「血糖値スパイク」という言葉をよく見聞きします。これは、別名「隠れ糖尿病」「食後高血糖」「グルコーススパイク」とも呼ばれるもので、動脈硬化のリスクとなるものです。今回は、高座渋谷つばさクリニックの武井智昭院長が、この「血糖値スパイク」の特徴とリスク、予防法について解説します。

「血糖値スパイク」とは?

「血糖値スパイク」は、急激な血糖値の上下によって生じます。食後の短時間で起こるため、空腹時血糖を測定する健康診断では発見することが困難です。そのため、「血糖値スパイクになっている明らかな血液」などのデータが集まっておらず、概念としてはまだ浸透していません。

 

また、血糖値スパイクには特有の自覚症状が少ないため、症状に気がついたときには「糖尿病」など動脈硬化の病変が重症化しているケースがあります。

 

血糖値スパイクの原因は、膵臓からのインスリン分泌が不十分であることです。加齢や肥満、運動不足といったさまざまな原因によりインスリンの分泌機能に異常が生じると、血液中のブドウ糖の濃度が急激に上昇・下降することにより、後述する症状がみられます。

 

症状は主に、急激な血糖値の「上昇」と「下降」の2つのメカニズムに大別されます。

 

1つ目は、急激な血糖値の上昇により、膵臓のベータ細胞からインスリンというホルモンが過剰に分泌されることにより引き起こされます。これにより体内の細胞に血中の糖分が移動し、血管壁の細胞から活性酸素が増加して細胞にダメージを与えます。

 

よく見られる症状は、眠気・倦怠感(だるさ)などです。こちらは、炭水化物を食べ過ぎたあとによく起こるため、皆さんも経験があるのではないでしょうか。大量の炭水化物を摂取したあとの仮眠には注意が必要です。

 

2つ目は、前述のインスリンが過剰に分泌されたあとに、血糖値が急激に下降し低血糖になることによって起こります。主に中枢神経の症状として頭痛や吐き気、末梢神経の症状として手足のしびれがあります。悪化すると、動悸・意識低下などの危険な状態になることもあります。

 

血糖値スパイクは「重篤な病」の引き金に

血糖値の急激な変化が繰り返されると、血管へのダメージが積み重なり、血管の弾力の低下を引き起こし、動脈の血管が詰まる原因となります。動脈の血管が詰まると「動脈硬化」となり、これにより「心筋梗塞」や「脳卒中(脳梗塞・脳出血)」といった重篤な合併症に罹るリスクが高まるのです。

 

これに加え、血糖値スパイクを起こす方は、前述の膵臓からのインスリン分泌の異常や組織の機能低下が見られるために、放置すると「2型糖尿病」を発症するリスクがあります。

 

さらに、「脳血管性認知症」や「悪性腫瘍」のリスクとなるという報告もあります。インスリン過剰によりアルツハイマー型認知症の原因とされる「アミロイドβ」(脳の老廃物)が蓄積し、脳血管機能が低下することが原因です。また、インスリンには細胞を増殖させる作用があるため、がん細胞を増殖させてしまう確率も上がり、がん発症へのリスクも指摘されているのです。

 

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