月収72万円の50歳・ゼネコン社員「ねんきん定期便」見て早期退職検討も…このまま辞めると“破産の危機”をむかえるワケ【FPの助言】

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月収72万円の50歳・ゼネコン社員「ねんきん定期便」見て早期退職検討も…このまま辞めると“破産の危機”をむかえるワケ【FPの助言】
(※画像はイメージです/PIXTA)

宮内さん(仮名)は、長年ハードワークをこなす50歳の会社員です。ある日、自宅に届いた「ねんきん定期便」を見て、「これなら早期リタイアできるかもしれない」と考えました。しかし、そこには“大きな勘違い”があると、株式会社アセット・アドバンテージ代表取締役の山中伸枝ファイナンシャルプランナーはいいます。宮内さんの事例をもとに、ねんきん定期便から「自分が本当にもらえる年金額」を知る方法を見ていきましょう。

宮内さんが「希望の年金額」を確保する方法

宮内さんは、現在の職場で今と同じように働き続けることは「かなり厳しい」とお考えです。では、転職したうえでかつ希望の年金額を確保する方法はないのでしょうか?

 

月収30万円の職場に転職し、65歳まで働き続ける

前述のとおり、宮内さんが今、会社を辞めると、老齢厚生年金の見込み年金額は「約80万円」となります。仮に、給与30万円で働ける環境に転職できたらどうでしょうか? ご自身があまりストレスを感じない職場であれば、65歳まで働けるかもしれません。

 

その場合の老齢厚生年金の額を早速計算してみましょう。すると、「30万円×5.481/1000×15年×12ヵ月=29.6万円」となります。お手元の見込み額よりも13万円以上少ないですが、今の宮内さんの状況を考えれば、メリットのほうが大きいといえます。

 

また、60歳以降厚生年金に加入して働くと、年金の「経過的加算」という措置によって学生納付特例での未払い分を補ってくれるため、金額にして5万円が追加される見込みです。すると年金額は約190万円になります。

 

年金の「繰り下げ受給」も視野に

しかし、それでも月に使えるお金を15万円程度確保しようと思うと少し足りません。その場合は、年金の「繰り下げ受給」も検討してみましょう。本来65歳で受け取る年金を遅らせれば、年金額は増額されます。

 

仮に5年遅らせると、190万円の年金が約270万円となり、かなり余裕のある年金生活が実現します。そこまで遅らせなくとも、1ヵ月あたり0.7%増額されますので、1年遅らせるだけでも年金額は約206万円になります。

 

年金はもらうのではなく「創る」もの

宮内さんは、目の前で複数の数字が展開されるのを見て半ば面食らっていましたが、大切なことは「年金はもらうものではなく、ご本人が創るものである」という認識です。

 

厚生年金に加入している方であれば、ご自身の働き方により年金額が変動するのだということをご理解いただけると、人生の選択肢が増えるのではないかと思います。

 

特に50歳を過ぎたら、「今後の働き方により年金はどう変化するのか」や「年金の受け取り方」について年金事務所へ相談に行ったり、厚労省が提供する「公的年金シミュレーター」を利用したりと、何かしらアクションを起こしてみることをおすすめします。もちろん、ファイナンシャルプランナーへのご相談も有効です。

 

優先すべきは、ご自身のお気持ちです。宮内さんは少しお疲れのご様子でしたので、会社を辞めても年金で暮らせる生活設計を考えてみました。ご自身のねんきん定期便をぜひ今後の人生設計に役立てていただければと思います。

 

 

山中 伸枝

株式会社アセット・アドバンテージ 代表取締役

 

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本記事は、株式会社クレディセゾンが運営する『セゾンのくらし大研究』のコラムより、一部編集のうえ転載したものです。