※画像はイメージです/PIXTA

特段活用する予定のない遊休不動産……「なんとなく駐車場にしている」という人も少なくありません。一部の地主・投資家から注目されている遊休不動産の活用方法として、「クリニック・医療モールへの建て貸し」があります。クリニック・医療モールへの建て貸しが注目されている理由と、投資した場合の具体的な収支シミュレーションについて、三井ホーム施設事業本部・事業推進室・営業推進グループマネージャーの田中哲也氏に話を聞きました。

地主がクリニックを建てる理由、メリット

医師が開業するにあたって、住宅地での「建て貸し」を活用するメリットは多いようです。一方で、地主がクリニックを建てる理由、メリットはどこにあるのでしょうか。

 

田中氏「第一のメリットは、長期安定収入が期待できることです。開業医は社会的信頼が高いですし、クリニックは商業施設などに比べ撤退するリスクが低い。また、アパートやマンションよりも高い賃料設定となるため、その分高い利回りも期待できます。

 

2番目として、地主の方のなかには、医療を通じて地域社会に貢献をしたいという方も多くいらっしゃいます。実際、賃料を下げてもかまわないから、開業医に入ってもらいたいと希望される地主の方もいます」

 

とはいえ、住宅街に土地を持っていても、クリニックに向く土地・向かない土地があるといいます。

 

田中氏「駅からの距離はさまざまで、駅徒歩10~15分圏もあれば、バス利用の場所もあるため、駅からの距離は重要ではありません。クリニックに向く土地としていくつかのポイントがあります。第一は診療圏調査の結果、十分な数の患者が見込めることです。次に視認性のよさ。比較的大きな道路に面しており、車でのアクセスが便利なことです。さらに、周辺に商業施設や公共施設などがあり、人の往来が多い場所はクリニックに向いています」

 

土地の広さについてはどうでしょうか。

 

田中氏「診療科によりますが、40坪~80坪程度が標準です。大規模な土地を有している地主の方の場合、当社ではクリニックビレッジと呼んでいますが、数百坪~1,000坪の土地に、3~5科目のクリニックを誘致するケースもあります。

 

地主の方が全クリニックを建てて、それぞれ個別に賃貸契約を結びます。患者は1ヵ所で複数の科目を受診できる利点がある上、クリニック同士の相乗効果が生まれ、ビレッジ全体の収益力向上が期待できます。当然、地主の方はより安定した資産運用が可能になります」

 

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本記事は、「医療と生きる人々が、生の情報で繋がる」をコンセプトにシャープファイナンス株式会社が運営する医療プラットフォーム『Medical LIVES』のコラムより、一部編集のうえ転載したものです。