(※画像はイメージです/PIXTA)

ある日突然脳出血の後遺症で47歳の夫が失語症になったら、あなたはどうしますか──? 夫が失語症になったことをきっかけに、言語リハビリの専門家である言語聴覚士の資格を取得した米谷瑞恵氏が、発症から最初の2年半を夫婦がどう過ごしてきたのかをお話しします。本連載では、米谷氏の著書『こう見えて失語症です』(主婦の友社刊)を一部抜粋してお届けします。

しゃべり言葉が「文字化け」してる!

地球上にはない「言葉」を発するオットは、まるで宇宙人みたいだった。体のリハビリが進むにつれて起きている時間が長くなり、「のどが渇いた」だの「ベッドを上げてくれ」だの伝えようとするのだが、こちらには「skぎぇkで」とか「ぉえxdkれ」としか聞こえない。しゃべり言葉が「文字化け」しているようだった。

 

メールが文字化けしているとき、送った側は文字化けに気づいていないことが多い。オットも自分がオカシナ音を発していることに気づかなかった。元気になるにつれて、話す時間が長くなったけれど、何言ってんだかわからない。

 

言語聴覚士になった今だったら、このときのオットの言葉の症状は「ジャーゴンですね」と言うだろう。頭の中に伝えたい「言葉」はあるけれど、それがどういう「音」なのかを判断する機能が障害された状態だ。自己判断でコレと思った音を組み合わせるので、周りには通じない自分だけの「言葉」=ジャーゴンを発してしまう。

 

また、オットは聴力には問題がなく、自分の口から出た「言葉」が聞こえてはいる。けれど、それがどういう「音」なのかを確定する機能がこれまた障害されたため、自分が「宇宙語」を話していることにまったく気づいていなかった。

 

そんな状態で3週間、体の状態も安定し、リハビリのため回復期病院に転院することになった。

こう見えて失語症です

こう見えて失語症です

米谷 瑞恵

主婦の友社

ある日突然脳出血の後遺症で47歳の夫が失語症になったら、あなたはどうしますか?  そもそも失語症って何? 家族はどうすればいいの? 退院後の生活はどう変わる? コミュニケ―ションはどうすればいい? 仕事に戻れるの?…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録