肌の「摩擦」には老化以外の弊害が。メラニンが奥に入り込み、美白剤の効果が薄れるという恐ろしい事実【皮膚科医が解説】

肌の「摩擦」には老化以外の弊害が。メラニンが奥に入り込み、美白剤の効果が薄れるという恐ろしい事実【皮膚科医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

一般皮膚科、小児皮膚科、美容皮膚科の医療を網羅的に提供するクリニックを開業している現役皮膚科ドクターが、皮膚に関する「疾患」「美容」「予防」などについて解説します。今回は、近年増加傾向にある男性患者の「しみのレーザー治療」について。レーザー治療のメカニズムや治療を受けるにあたり気をつけるポイントについて見ていきましょう。

肌への摩擦は、レーザーや美白剤の妨げにも

次に、いつもなんとなくやっている人も多い、洗顔方法についても見直してみましょう。

 

日頃からスキンケアの習慣がある人で、朝晩の洗顔時に顔を「ごしごし」と擦っていらっしゃる方はあまりいないかと思いますが、スキンケアに関心の低い方では、たまにしっかり汚れを落とそうとして、洗顔時に顔を「ごしごし」擦ってらっしゃる方がいます。

 

洗顔時に強くこすりすぎると、摩擦によりメラニンが皮膚の奥深くに入り込んでしまい、レーザーを当てたり、美白剤を塗ったりしてもなかなか効果を発揮できない可能性があります。

 

洗顔は、洗顔料を細かく泡立て、泡を撫でるように顔を滑らせて…と、ここまで書くと、「なんか面倒そうだな」とお思いになる方もいらっしゃるかもしれません。

 

そんな方は、最近は泡で出てくる洗顔料もありますので、そちらを試してみるのもよいかもしれません。

スキンケアも、過ぎたるは及ばざるが如し

スキンケアについてある程度意欲的になると、逆に肌が荒れてしまうことがあります。

 

というのは私自身、開業後、思いのほか多くの患者さんからスキンケアについて相談を受け、様々な化粧品・スキンケア用品を試しているうちに肌荒れを起こしてしまったからです。

 

自身より年上の医師からいいと聞いたものを自身で試したところ、逆に肌荒れを起こしてしまったこともありました。スキンケアはトライアンドエラー。失敗を重ねながらも自身の年齢・肌質・ライフスタイルにあったほどよいスキンケアを知っていくものです。

 

2回にわたり「しみ治療」には正しい診断と治療、アフターケアが大切であることお伝えしました。信頼できる皮膚科・形成外科の医師と二人三脚で治療を進めていくことが重要です。

 

まずは「しみ治療」を行なっている皮膚科を受診していただき、不明な点は気軽に相談していただくことが「しみ治療」を成功に導くポイントです。

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