さらに強まる香港政府の「ダイナミックゼロ」政策
香港政府は2月8日、感染拡大防止措置のさらなる強化に動き出した。2月10日から公共の場所での集まりは2人まで、自宅など私的な場所での集まりは2組の家族までに制限され、宗教施設、美容室・理髪店を2月23日まで一時閉鎖した。
また2月24日から、デパート・スーパー、宗教施設や美容室・理髪店などを利用する際には、ワクチン接種証明書の提示が求められた。筆者はワクチン接種を忌避していたが、日常生活ができなくなるため、ギリギリの23日に第1回目のワクチンを接種した。
事業者がワクチン接種を拒否した従業員の解雇を認める法改正も進められており、今後香港のワクチン接種率は大きく向上することになろう(2月21日時点、第2回目の接種率は76.0%)。
中国の習近平国家主席は2月16日、コロナ感染を抑えるために「必要なあらゆる措置を講じよ」と香港政府に指示した。香港政府は、全市民に強制検査を実施する方向で動いているようだ。
一方、欧米では新型コロナと共存する「ウィズコロナ」が主流となっている。域外との人・モノの流れが制約されても、完全にストップすることができないため、香港の「ダイナミックゼロ」コロナ政策を堅持できるかどうかは疑問視されている。
筆者は、できるだけ早くコロナ感染が収束し、安心して暮らしていきたい。ただただ、海外旅行を楽しめる時が早く来ることを願う。
奥山 要一郎
東洋証券株式会社
上海駐在員事務所 所長
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