(※画像はイメージです/PIXTA)

幼少期の親との関係は、子どものその後の対人関係にも大きな影響を及ぼすといいます。一見、良好な関係にみえる親子には、実際には本音を語るのが怖いという「同調型ひきこもり」が潜んでいるという。精神科医の和田秀樹氏が著書『孤独と上手につきあう9つの習慣』(大和書房)で親子関係の重要性を解説します。

親子が本音で語り合うことの重要性

■家庭では本音を語り合っていい

 

もちろんこれは、親がつねに子どもの意見に迎合しなければいけない、という意味ではありません。子どもが間違ったことを言っているときは、「お母さんはこう思う」と、親も本音の意見を言えばいい。それは親友に対するときと変わりありません。

 

しかしそのときは、親も本音でぶつかり合うぶん、親の「意見」をきちんと確立しておかなくてはいけません。

 

たとえば、学校でたまに先生が日の丸・君が代を否定して、起立しなかったということで罰せられたと、ニュースやネットで伝えられることがあります。そういうとき、子どもに「あの先生はとてもいい人だよ。なぜ罰を受けるの?」と聞かれたら、あなたはどう答えますか?

 

「先生は悪いことをしたから罰せられたんだよ」

 

と言うでしょうか? でも、普段はいい先生なのに、日の丸・君が代を否定するのがなぜ悪いことなのでしょうか。

 

あるいは、

 

「日の丸・君が代は日本の国旗、国歌なんだから否定してはダメなんだ」

 

と言うでしょうか? では、なぜ否定してはダメなのか、説明できるでしょうか。

 

本音で語るというのは、こうやって自分でものごとをとことん突き詰めて考えるという訓練が必要なのです。

 

誰かが言っていることにただ同調するだけではダメです。それでは、ちょっと声の大きい人が言っていることが正しいことになってしまい、同じできごとであっても「このときはいい」「このときは悪い」と、自分の意見に整合性がとれなくなってしまいます。

 

当たり障りのないことを言ってごまかしたり、「これが社会のルールなんだ」「大人になったらわかるよ」「これがあなたのタメなのよ」などとおためごかしを言って子どもをコントロールしようとすれば、子どもは必ず見抜きます。

 

それよりは、ちょっと過激な意見であったとしても、親が自分自身で「おかしいな」「変だな」「なぜなんだろう?」と突き詰めて考えたことをきちんと伝えたほうが、よっぽど子どもの成長のためになると思うのです。

 

本音で語り合うときには、子どもの思考の材料になる要素を、ぜひ与えられるようになってください。

 

和田 秀樹

和田秀樹こころと体のクリニック 院長

 

 

※本連載は精神科医である和田秀樹氏の著書『孤独と上手につきあう9つの習慣』(大和書房)から一部を抜粋し、再編集したものです。

孤独と上手につきあう9つの習慣

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