(※画像はイメージです/PIXTA)

デジタル・ヘロインと称されるインターネット依存、ゲーム依存は、覚醒剤や麻薬中毒と同様に脳に悪影響を与えるという。精神科医の和田秀樹氏は、その泥沼から抜け出す方法について、著書『孤独と上手につきあう9つの習慣』(大和書房)で解説しています。

ネットのメリットとデメリットを伝える

■依存症にならない3つの制限

 

国が当てにならないとなれば、自分の身は自分で守らなければなりません。

 

その第一歩は、危険を知ることです。

 

「これは依存しやすい行動だ」「依存症になるとあとが怖い」ということをしっかりと自覚しておくことで、自分なりに「アクセス制限」をかけるのです。


  
・時間に制限を設ける。

・量に制限を設ける。

・頻度に制限を設ける。

 

こうして制限を設けることで、依存症のリスクはかなり下がります。

 

子どものネット依存に対しては、スマホやオンラインゲーム機を与える年齢をできるだけ遅らせることがリスク回避になります。

 

すでに手にしている友達がいれば、子どももしつこくねだることが予想されるので、「なぜわが家では○歳までゲーム禁止なのか」という理由をきちんと説明しておきましょう。

 

また、使用時間についても親子で取り決めをしておくことをおすすめします。

 

ちなみに、ビル・ゲイツの家庭では、娘のパソコン使用時間を、宿題に必要な時間を除き、平日で45分、休日で1時間と決めているそうです。ネットのリスクをよく理解している家庭では、時間制限を設けて子どもに守らせるようにしているのです。

 

ネット自体は、うまく使えばコミュニケーションツールとして非常に優れています。遠くに住む人や海外の人ともコミュニケーションがとれるし、さまざまな情報や意見に接することも可能です。要は、使い方なのです。

 

ネットで人と知り合う「場」を増やそうとしてネット依存に陥ることにでもなれば、笑うに笑えません。ネットはあくまでもツールのひとつ。

 

子どもたちにも、ネットのメリットとデメリットを伝えてください。そして、リアルの友人関係が人生を通じて一番大切なんだということを教えてあげてください。

 

和田 秀樹

和田秀樹こころと体のクリニック 院長

 

 

孤独と上手につきあう9つの習慣

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