(※写真はイメージです/PIXTA)

マンションの大規模修繕工事は何年おきに行うべきなのか。一般的には「12年周期」で行うべきとされ、それを推奨する管理会社や工事会社も多い。実際、マンション管理組合や住民はどう考えるべきなのか。※本連載は、松本洋氏の著書『マンションの老いるショック!』(日本橋出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

大規模修繕工事は「12年周期」で考える

ただし、これはあくまで修繕計画を作る上での目安であって、修繕を実施するかどうかの判断は、専門家による劣化診断を受けて、現在の建物がどの様な状態になっているかを確認した上で修繕の時期や工事の内容などを決める必要があります。おおよその目安としては、大規模修繕工事は「12年周期」で考えられることが多いです。

 

これは、マンションの所在する地域の特定行政庁によっては異なりますが、建築基準法で、築後10年を経過した外壁がタイル貼りなどのマンションは、3年以内に外壁の全面打診調査を行う必要があると定められていることと関係があると言われます。

 

管理組合の対応としては、管理会社などの建物点検報告書などに基づいて日常的にあるいは半年に1回程度の割合で、ひび割れや、汚れ、脱落の発生などを早めにみつけて対処しておくようにしたいものです。理事会の開催されるときに、管理組合役員で共用部分を歩きながら、建物の劣化状況を目視で確認して把握し修繕の時期を検討することも有効な手段です。

 

劣化の状態の判断に迷う場合には管理会社の担当者や専門家から説明を聞くことが大切です。ときには、組合員から希望者を募り建物の劣化状況を目視で確認するイベントを企画して多くの組合員に建物に興味を持ってもらうことが重要です。

 

■大規模修繕工事の手順

 

住戸専用の中規模のマンションにおける大規模修工事の手順の例をご紹介します。

 

まず、団地型・複合型・超高層・大規模・小規模などマンションの形態規模に合わせた配慮が必要です。

 

工事に着手してからのトラブルが発生することがあります。

 

それは、大規模修繕工事の手順が明確に組合員に理解されていないことが大きな原因とされています。

 

多くの組合員に理解していただくためには、あらかじめアンケート調査をしたり説明会を開催したりすることが必要です。

 

それには、専門家や管理会社からアドバイスを受けて、準備段階から、調査・診断・修繕基本計画・資金計画・修繕設計・工事の着工完了までのおおよその工程表を作成しなければなりません。

 

また、組合員やそのご家族に大規模修繕工事に興味を持ってもらうために、共用部探検ツアーや組合員の家族による、色決めコンペ、大規模修繕検定クイズなどのイベントを企画して実施しているマンションもあります。合意形成をスムースに進めるための下準備としていろいろな工夫が必要です。

 

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マンションの老いるショック!データから学ぶ管理組合運営

マンションの老いるショック!データから学ぶ管理組合運営

松本 洋

日本橋出版

分譲マンションは現在、「区分所有者の老い」「建物設備の老い」という二つの老いの問題を抱えています。 本書では、国土交通省から公表されているデータや、筆者のマンション管理士としての経験から得た知識を基に「マンシ…

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