「頼れるケアマネ」は近所のオバちゃんが知っているという盲点

相沢 光一
「頼れるケアマネ」は近所のオバちゃんが知っているという盲点
(※画像はイメージです/PIXTA)

ケアマネの良し悪しの情報は誰から聞いたらいいのでしょう。とくに適任なのは、すでに介護を終えた女性が近所にいるもので、世話好きの近所のオバちゃんに聞くのも一つの手だという。※本連載は相沢光一著『介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ』(河出書房新社)より一部を抜粋、再編集したものです。登場するケアマネの方々、サービス事業者の方々のお名前は、すべて仮名です。

ケアマネの良し悪しの基準を教えてくれる情報源

■有能なケアマネは、近所のオバちゃんが知っている

 

ケアマネの良し悪しの情報は誰から聞いたらいいのでしょう。

 

まず、頭に浮かぶのはヘルパーさんなどのサービス事業者だと思います。サービス事業者は週に何回といった頻度で来訪しますから、ケアマネよりも親しくなりやすい存在です。しかも、ケアマネが率いるチームの一員として働いているわけですから、聞いてみたくなります。

 

ただ、彼らには個人情報の守秘義務があり、介護にかんすることは口が堅い。また、スポーツチームに例えると、サービス事業者は監督にあたるケアマネに起用されている選手のような存在です。選手が監督の批判をすると怒りを買って使われなくなるのと同様、サービス事業者はケアマネに対する評価について話したがらないものなのです。

 

じつは、ケアマネの良し悪しの基準を教えてくれる貴重な情報源となるのは、介護経験をもつ人です。近所にはたいてい、地域の事情にくわしい世話好きのオバちゃんがいるものです。その人に相談し、人間関係をたどっていけば、介護経験者は見つかるはずです。

 

とくに適任なのは、すでに介護を終えた女性。介護を終えていれば時間的にも精神的にも余裕がありますし、客観的に介護を見る目ももっています。介護者のつらさも知り抜いていますから、聞きにいけば、先輩として何でも親切に答えてくれるでしょう。

 

介護期間が長かった場合は、ケアマネとの軋轢も何度か経験しているはずで、むしろ話したくてウズウズしているかもしれません。担当ケアマネの対応を打ち明ければ「ひどいわね。包括に連絡して注意してもらったほうがいいわよ」とか「まだマシよ。私なんか、こんな目に遭ったんだから」といった話が聞けます。情報源としては最適なのです。

 

また、そういう人は介護者人脈をもっていて、ほかの経験者を紹介してくれるものです。複数の経験者に聞くことで、評価基準はより明確になり、担当ケアマネの良し悪しが判定できるようになります。

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介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

相沢 光一

河出書房新社

有能な人が担当になればラッキー。ところが、そうでない人だと…。介護サービスを受ける際の中心的な存在であるケアマネージャー。その良し悪しはどこで判断できるのか、「もっといい人を」と思ったら、どう対処すべきか。著者…

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