日本全体の人口減少が加速してもなお、不動産投資の有望エリアとして注目を集める東京都心。なかでも、都心部のワンルームマンションは、単身世帯の増加によって安定した需要が見込める。本連載では、業界随一のデザイン性を誇る、投資用ワンルームマンションを取り扱う株式会社VISION代表取締役の石坂浩之氏に、その最新事情を伺った。第4回目のテーマは、「ReTech」を活用した不動産投資である。

物件の魅力をさらに高める「IoT対応アプリ」が誕生

「ReTech(リテック)」という言葉をご存じでしょうか? 近年、既存の産業分野にさまざまな最新テクノロジーを取り入れることで、いままでになかった新しいサービスを提供する動きが広がっています。金融(Finance)にテクノロジー(Technology)を組み合わせた「FinTech(フィンテック)」が代表例といえるでしょう。


同じように、不動産業界においても革新的なテクノロジーを取り入れた新サービスが次々と登場しています。不動産(Real Estate)とテクノロジー(Technology)を掛け合わせたものとして、「ReTech」と呼ばれています。


私たちもReTechの波にいち早く乗り、オーナーさまに役立つ革新的なサービスを提供しています。そのひとつが、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)の技術を応用した『VERIOT(ヴェリオ)』というサービスです。

 

 

『VERIOT』は、①入居者専用サービス、②オーナー専用サービス、③誰でも無料で利用できるメディアサービスをワンパッケージにしたアプリです。スマートフォンやタブレット端末にダウンロードするだけで、すぐに利用できます。

 


入居者専用サービスとは、IoTの技術を利用して、物件内の設備や家電をリモコン操作できるというものです。スマートフォンを使って、外出先からでも照明の点灯・消灯、エアコンの作動・停止、浴槽の自動お湯張りなどができます。このほか、テレビや録画機器といった赤外線リモコンを備えている装置も、アプリの学習リモコンを使って操作することが可能です。


オーナー専用サービスには、オーナーさまが担当者と専用チャットを使って会話できる機能が用意されています。従来、オーナーさまと担当者の連絡のやり取りは電話かメールが中心でしたが、チャットが使えるようになったことで、よりタイムリーで頻度の高いコミュニケーションが可能となりました。具体的には、物件の管理状況をリアルタイムに報告したり、確定申告や税務、ローンの借り換えといったご相談にスピーディーに対応したりできます。


今後は、管理組合の活動状況や定期の報告、総会のご案内なども『VERIOT』を通じて発信する予定です。スマートフォンが1台あれば、物件管理にかかわるすべての情報が入手できるようになるわけです。オーナーさまにとっては物件の管理が非常にラクになりますし、入居希望者には、便利なリモコン機能を用意することで、ますます「住んでみたい」と思ってもらえるようになるはずです。


『VERIOT』ではこのほか、誰でも利用できる無料のメディアサービスとして、不動産投資の最新情報やコラム、物件情報、セミナー情報などを配信しています。

 

IoT対応アプリ『VERIOT』
IoT対応アプリ『VERIOT』

専用チャットの利用で遠隔地からでも物件管理が容易に

株式会社VISION 代表取締役 石坂浩之氏
株式会社VISION
代表取締役 石坂浩之氏

『VERIOT』に担当者との専用チャット機能を搭載したのは、遠くにお住まいのオーナーさまにもタイムリーに物件の管理状況がご報告できるようにするためです。


私たちが販売する『PREMIUM CUBE』は都心を中心に開発していますが、購入するオーナーさまは全国にいらっしゃいます。そのため、どこにいてもご自分の物件がどうなっているのかをタイムリーに把握できるように、チャットサービスを提供することにしたのです。


今後、『PREMIUM CUBE』を購入したいと考える方々の輪は、国内だけでなく海外にも広がることでしょう。ReTechの進歩によって、将来はそうしたニーズにも十分対応できるようになるはずです。

 

 

ReTechの代表例として、不動産賃貸・売買契約のIT化があげられます。宅地建物取引業法において、不動産取引の契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士が「重要事項説明」を果たさなければならないと定められています。そして、この重要事項説明は、必ず対面で行わなければなりませんでした。

 

 

しかし2017年10月、賃貸借契約における借主への説明に限りですが、TV会議などのオンラインシステムを使った「IT重説(ITを活用した重要事項説明)」の本格運用が開始しました。IT重説の活用によって、入居希望者と宅地建物取引士が同じ場所に出向くことなく、賃貸契約を交わせるようになります。


IT重説の解禁対象が売買契約にまで広がれば、地方や海外にいたとしても、東京の物件を購入できるようになります。これと『VERIOT』の機能を組み合わせれば、わざわざ東京に出てこなくても物件への入居づけや管理状況の確認もできるようになるのです。

 

もうひとつ、私たちが最新テクノロジーを駆使して提供しているサービスに「V-LINK(ブイ・リンク)」があります。これは、私たちが販売するすべての物件の最新情報を、すべてのオーナーさまに公平に提供するためのサービスです。

 

私たちは、特定の物件情報を、特定のオーナーだけに提供するような不公平は絶対にあってはならないと考えています。オーナーさまの誰もが最新情報をチェックできて、いち早く決断した方が物件を入手できる公平な取引環境づくりを目指しています。

 

取材・文/渡辺賢一 撮影(人物)/永井浩
※本インタビューは、2018年8月3日に収録したものです。