(※画像はイメージです/PIXTA)

市場や税制の変化によってゲームルールが変化する不動産投資。投資成績を安定させるためには日々の勉強も欠かせません。ネットで検索する、本を読む、不動産会社や他の投資家に相談する等、さまざまな方法がありますが、最近は短い時間で要点をつかめる勉強法として、セミナーが人気を集めています。需要が高いこともあり、ネットで検索するだけで多種多様なセミナーが見つかりますが、膨大な数のセミナーの中から自分に合ったセミナーを見つけるにはどうすればよいのでしょうか。株式会社オープンハウスのウェルス・マネジメント事業部が解説します。

「不動産投資の全体像」を掴むことが重要

どのような勉強にも共通する「学び」の方法として、まず大まかな全体像を掴んでから細部を学んでいくのが鉄則です。ネコの存在を知らない人に、ネコの瞳の構造の説明をしても理解は難しいはず。まずはネコという動物の存在を知ってもらい、明るい場所と暗い場所で瞳の様子が変わる性質が持つことを説明するのが得策だといえます。

 

不動産投資に関しても、いきなり細かなテクニックや節税、契約手続きの話を聞いてもあまり身にはなりません。「特化型セミナーのほうが専門的かつ特別な情報を聞けるのでは?」と興味を惹かれる気持ちもわかりますが、初心者の場合、まずは不動産投資の特徴や流れを大まかにでも把握することを優先してみてください。

 

全体像を掴めたかどうかの目安は、次にどのセミナーを受ければいいかを自分で判断できること。「堅調なアメリカ経済に可能性を感じるから、米国不動産投資のセミナーを受けよう」「投資対効果を詳細に検討したいから、税務に関するセミナーを受けよう」という風に、今の自分に必要な情報を的確に判断できるなら、特化型セミナーも十分身になる段階にあるといえます。

同じテーマの異なるセミナーを複数回受講してみる

さて次に、セミナーにおける正しい、あるいは有益な情報を精査する方法をご紹介します。

 

そもそも、セミナー講師は担当テーマについて話慣れているため、すべての発言が正しいように聞こえがちです。しかし、講師は必ずしも真実だけを話すとは限りません。自社の投資商品を良くいったり、有料セミナーに誘導するためにあたかも美味しい話をしたりする場合もあるのです。そうした企みはなくとも、単純に知識不足な講師も存在します。

 

だからこそ、受講者側が正しい情報を見抜く必要があるのです。そのためには少し手間と費用がかかりますが、同じテーマの異なるセミナーを複数回受講するのがおすすめです。こうした手法は読書家の間ではよく知られる手法でもあり、とあるコンサルティングファームでは「知らないテーマでクライアントと渡り合えるようになるには、本屋の棚ごと買えばいい」ともいわれているそうです。

 

同じテーマで異なるセミナーを比較することで、複数の講師が共通して話すことは正しい可能性が高い一方、一人の講師だけが話したり、各講師の意見が真っ向から対立していたりする場合は内容を精査する必要があることがわかるでしょう。比較対象があることで、講師が自分の都合のいい結論に誘導しようとしているかどうか、見抜くことができるようになるはずです。

「有料だから」「予約困難だから」正しいとは限らない

最後に、心理的な側面からも考えてみます。

 

セミナーの良し悪しを判断する際に気をつけたいのが、「サンクコスト効果」と呼ばれるもの。日本語では「埋没費用」と呼ばれています。人間は、あるモノを手に入れるために払った対価が大きいほど、そのモノや情報に価値があると思い込んでしまう傾向がある、というものです。

 

たとえば、長時間並んだラーメン屋は、(味はどうあれ)美味しいと感じてしまうように「受講費用が高いから、この講師のいうことはきっと正しいはず」「受講人数制限が厳しいから、希少な情報なのだろう」という気持ちを抱いたとしたら、それはサンクコストによって正しく判断できていない可能性が高いのです。

 

セミナーを受講するまでにかかったお金や時間、手間と、そのセミナーで得られる情報の真偽は無関係だということを肝に銘じる必要があります。

 

これはもちろん、無料セミナーや予約が簡単なセミナーのほうが正しいという主張ではありません。受講コストのことはいったん傍に置いて、情報そのものをフラットに吟味する必要があるということです。良いセミナーに出会うにはそれなりに手間がかかるものではありますが、不動産投資は大きな金額を投資するものであるので、時間と費用の許す限り、セミナー選びにもこだわることをおすすめします。

本記事は、富裕層のためのウェブマガジン「賢者の投資術」(Powerd by OPEN HOUSE)にて公開されたコラムを、GGO編集部にて再編集したものです。