「実質利回り約13.9%」「20年間の買取契約付き」…テンフィールズファクトリー株式会社の販売する投資商品の説明には、このような文言が添えられていた。そんなうまい話があるのか?と考える投資家の方もいることだろう。実際のコンテナはどのように稼働しているのか? しいたけの栽培方法は? 本記事から2回にわたって現地リポートをお届けする。

「巨大リーファーコンテナ」開けると驚きの光景が!

今回は、皆さんをしいたけ栽培の現場にご案内します。ここは三重県いなべ市の山間部。コンテナ栽培投資(第1期)が進行中のコンテナファームです。

 

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本事業は昨年スタートしたばかりなので、現在しいたけ栽培を行なっているコンテナは1基です。この土地には最終的に44基のコンテナが設置され、巨大コンテナファームが出現します。

 

実際に使用されているコンテナ

 

ここが湾岸地区ならともかく、農地に忽然と姿を現したコンテナに違和感を覚える人も多いかもしれません。しかし近い将来、この風景がしいたけ産地の原風景となる可能性は大いにあります。

 

主役のコンテナについて説明します。これは「リーファーコンテナ」と呼び、冷凍・冷蔵貨物の輸送に使用されるものです。通常の物流コンテナと比べ極めて高い断熱性と気密性を誇ります。

 

しいたけ栽培を効率的に行うため、40フィートのコンテナを連結させています。壁面には断熱材が装填され、コンテナ内を一定の温度・湿度、二酸化炭素濃度を保つための空調設備が稼働しています。

 

扉を開けると、ひんやりと湿気を帯びた空気が充満しているのがわかります。特製の7段ラックに整然と収納されている円柱形のものが菌床です。この菌床をオーナーの皆様には1つ170円で購入いただきます。総数は現在2500個です。

 

写真手前:設置されたばかりの菌床。写真奥:設置から1週間程度経った菌床。まばらにしいたけが生えているのが見て取れる。1菌床170円。
コンテナ内に広がる菌床 写真手前:設置されたばかりの菌床。写真奥:設置から1週間程度経った菌床。まばらにしいたけが生えているのが見て取れる。1菌床170円。

環境に左右されない栽培によって品質を保ち続ける

皆さんが購入された菌床はコンテナ内に収納され、弊社のスタッフによって栽培されています。

 

しいたけの菌床栽培は、普通は、ビニールハウスか作業小屋などで行なわれます。コンテナという環境を設定する理由は極めて明快です。農業で一番の天敵である「天候」をまったく気にしないで済み、結果として安定した品質・収穫量を実現できるからです。

 

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ビニールハウスでは温度・湿度を一定に保つため、菌床を一定の距離を保って設置する必要があります。一方のコンテナでは、温度・湿度を一元管理でき、より多くの菌床を設置することが可能です。結果として、大量のしいたけを安定して販売することが可能になっています。

 

密閉されたコンテナ内で温度・湿度をコントロールしている

 

炎天の日が続こうが、台風が吹き荒れようが、コンテナ栽培ならまったく影響を受けません。天候に左右されて品質や収量が毎年変わり、結果、価格変動を起こして生計を狂わすのが農作物の宿命ですが、コンテナ栽培には無縁です。

 

農作物の出来というのは、作り手の技術ではなく「環境」です。天候に対して農家さんは経験値や勘でカバーしているけれども、そこを一定にしてあげれば農業未経験者にも同じようなものがつくれます。実際、20~30年やっている農家に品質では負けません。

 

しいたけ収穫の様子

しいたけ、コンテナ…それぞれの「出口戦略」

コンテナで育てるもう一つの理由は、場所の制約がないからです。コンテナは世界各国どこでも運べ、管理も容易なので、出口戦略として海外への展開も視野に入れています。

 

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私は、事業投資を企画する際、必ずうまくいかなかった場合に損失を最小限に抑えるための出口戦略を設定します。これは消極的な意味ではなく、その事業を成功に導くための鉄則ともいえます。ときに、出口戦略から逆に事業を組み立てることすらあります。

 

もちろん、しいたけの出口も考えています。

 

価格の高い干ししいたけは7割が中国産です。日本の農家は生のままでも売れるので、干してまで出していないのが実情です。日本食ブームが続いているのに、今、世界に供給されているしいたけはすべて中国産なのです。現在弊社が提供しているのは生しいたけですが、「日本の干ししいたけ」としてさらに展開すれば、一気に世界への道が開けます。

 

粉末にして健康食品として提供する方法もあります。二次加工の市場も広く奥行きがあるところに、しいたけのポテンシャルが秘められています。

 

ここまでお話しすると、投資家の皆さんの中にはなぜ「しいたけ栽培投資」というネーミングにしなかったのか、その方が分かりやすいと思われる方もいるでしょう。もちろんそれには理由があります。

 

しいたけ同様、コンテナにもポテンシャルがあります。第1弾はしいたけでしたが、第2弾はイチゴにトライする構想を温めています。第3弾としてトマトも考えらています。出口戦略の選択肢がこれほど多い事業投資もまた珍しいかと思います。

 

コンテナ栽培投資では初期出資として1,100万円を頂戴していますが、弊社ではコンテナ小口出資も行っています。減価償却も可能です。耐用年数は7年。税金対策にもご活用いただけます。

 

代表取締役・市川裕氏

 

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取材・文/平尾俊郎 撮影/菅慎一
※本インタビューは、2021年2月12日に収録したものです。