(※写真はイメージです/PIXTA)

「うちの両親はまだ元気だから大丈夫」そう考え、相続について具体的に何も決めていないというご家庭は多いのではないでしょうか。しかし、病や体調不良、生活環境の変化は、時として突然やってきます。本稿は、一般社団法人相続FP協会、相続FPの学校・代表理事の山本祐一氏が、司法書士の岡本先生(仮名)にインタビューをした際に話された、石橋家(仮名)の事例をもとに解説します。

事務所を訪れた二人の男性

ある日の午後、二人の男性が私の事務所を訪れました。

 

お一人は杖を使い、お年を召されながらもスラっとした体型で、素敵なハットを被っている男性。もう一人は、そんな彼を背中で支えながら、同じくスラっとした体型をした男性でした。二人とも体型が似ているだけではなく、鼻筋が通った端正な顔立ちをしており、一目見てすぐに親子だとわかりました。

 

「本日は、家族信託についてお聞きになりたいとのことですが、今回、家族信託を検討することになった経緯をお聞かせいただけますか?」

 

「はい、父に変わって私が説明させていただきます」

 

男性は、自分はハットを被った男性の次男(仮名:拓也さん)であり、両親の近くに住み、日頃はお父様とお母様が行っている賃貸経営の手伝いをしていると話しました。

 

「今、両親は賃貸経営をしていますが、二人とも、もうすぐ90になろうとしています。父の体調や状況だけでなく、我が家には障がいのある妹もいます。そこで成年後見制度も含めて様々な制度を調べてみましたが、これをやるとこっちがうまくいかないなど難しい部分があって…」

 

拓也さんの話す表情を見ていると、これまでいかに悩んでいたのかが伝わってきました。

 

「そんな中、先日たまたま参加したハウスメーカーでの相続セミナーで、家族信託というものを初めて知りました。聞けば、成年後見制度よりも制約が少なそうなのと、我が家には障がいを持った妹がいるのですが、その妹を守ることもできるとか。話を聞けば聞くほど、我が家にとって家族信託を選択するのが一番いいのでは? と思い始め、本日、父とお伺いさせていただきました」

 

「ご丁寧にありがとうございます。質問なのですが、収益物件があるとのことでしたが、その物件はどなたのものになっていますか?」(岡本司法書士)

 

「収益物件のほとんどは、母と父の共有となっています」

 

拓也さんはそう言い、私に不動産登記等謄本を差し出しました。

 

「よろしければ、石橋様の家族関係や状況など詳しくお伺いしてもよろしいですか?」(岡本司法書士)

 

と聞くと、拓也さんはご家族お一人お一人について詳細に話し始めました。

 

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