なぜベトナムは「発展する国」といえるのか?
改めてベトナムでの不動産投資の魅力を一言で説明するのなら、ベトナムはこれから発展する国だということです。何度も述べているように、実際、ベトナムは大きく発展しようと動きはじめています。
ある国が大きく発展していくためには、それに見合うだけの国としてのプロジェクトのあることが必要です。国や都市としての生活の機能が発達してこそ、さまざまな都市機能が整備され、大規模なコンドミニアム建設が可能になるからです。
問題は、ただ単に、どれくらいの数のコンドミニアムがあるかではなく、都市機能が整備された地域に、どのようなコンドミニアムが建設されていくかにあると思うからです。整った環境があるからこそ、生活するのに快適なコンドミニアムが建てられ、多くの人の投資対象になるのです。
それらを裏付けるかのように、ベトナムでは大型の開発プロジェクトがいくつもあります。まずは、その大型プロジェクトのいくつかを具体的に紹介しながら、今後、ベトナムがどのような発展を遂げようとしているのかを説明していきます。
遅れ気味ながらも進捗するホーチミンの地下鉄計画
その中でもっとも注目されているのが、ホーチミン市とハノイ市の地下鉄計画です。
ベトナム南部にある大都市ホーチミン市は、2013年6月11日に、日立製作所に地下鉄1号線(ベンタイン〜スオイティエン間)用の設備1式を370億円で発注したと発表しました。
しかし、ベンタイン〜スオイティエン間の19.7㎞、14駅(内地下区間は、3駅、2.6㎞)に計画された地下鉄1号線は、当初、2018年開業予定でしたが、ベンタイン市場地下部分の設計変更と交通コンサルタント会社の賄賂事件が発覚したため、日本政府が問題視してODAをストップしたことにより、開業が遅れ、2020年予定となっています。
また、現在、ベンタイン市場〜ビン・ヤイ市場(BinhYayMarket)までの8㎞区間に計画されている東西線とは、両線が市中心部のハムトー通りで交差することが予定されています。将来的にホーチミン市の地下鉄を6路線にまで増やし、合計176の駅が鉄道で繋がる計画になっています。
これらの建設には、日本ODA、ロシア、スペインなどから援助の申し入れがあり、運行開始は遅れているものの、工事は順調に進んでいます。現在進められているベンタイン駅が完成すれば、隣接する商業ビル「ザ・ワン」とは地下街で接続することになります。
ほかに、運輸大臣よりモノレール検討の方針が出され、ホーチミン市の交通工務局や南部運輸交通設計コンサルタント会社、および丸紅・日立グループなどが、モノレールによる市交通システムに関するセミナーを共催しました。その結果、日本の企業側は、市と協力してクワン・トルン(QuangTrung)ソフトウェアパークと都市中心部との間を結ぶモノレール路線の敷設実現に向け取り組むことを約束しています。
【ホーチミン市地下鉄工事現場ベトナムと日本の共同プロジェクト看板が掲げられている】

【ホーチミン市地下鉄計画全図(全部で6路線ある)】
