(※写真はイメージです/PIXTA)

超高齢社会の日本では今後更なる医療費の上昇が見込まれ、保険制度・財源が気になるところです。厚生労働省「令和2(2020)年度 国民医療費の概況」より「国民医療費」についての調査結果を見ていきましょう。

一年で「65歳以上は73万円」「75歳以上では90万円」

「国民医療費」とは、医療保険制度等による給付、後期高齢者医療制度や公費負担医療制度による給付、患者の一部負担等によって支払われた医療費を合算したものです。保険診療の対象となり得る、傷病の治療に要した費用を指します。

 

含まれるのは、

 

●診療費(医療診療、歯科診療)

●薬局調剤医療費

●入院時食事・生活医療費

●訪問看護医療費

 

上記の4点です。保険診療の対象外である、もしくは傷病の治療にはあたらない下記の費用は含まれていません。

 

●評価療養費(先進医療など)

●選定療養費(特別の病室への入院、歯科の金属材料など)

●不妊治療における生殖補助医療などに要する費用

●正常な妊娠・分娩に要する費用

●健康診断、予防接種等に要する費用

●義眼や義肢等の費用

 

さて、令和2年度の国民医療費は42兆9,665億円、人口一人当たり34万600円でした。

 

前年度の国民医療費44兆3,895億円に比べ1兆4,230億円の減少、一人当たりでは35万1,800円に比べ1万1,200円の減少となっています。

 

年齢階級別に一人当たりの費用をみると、65歳未満は18万3,500円、65歳以上は73万3,700円。さらに75歳以上では90万2,000円という結果で、大きな上昇幅がみてとれます。

 

男女別でも見てみると、一人当たり、65歳未満の男性は18万4,700円、女性は18万2,200円、65歳以上の男性は80万2,000円、女性は68万1,200円となりました。

 

平均寿命から換算し85歳まで生きると仮定しても、単純計算で生涯医療費の半分以上が65歳以上でかかることがわかります。また年齢を重ねるごとに、介護費負担も増していきます。

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