(※画像はイメージです/PIXTA)

足元、米金利の上昇に伴って米ドル高・円安地合いの為替相場。マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏は、3月の米ドル/円について「1ドル140円超え」となる可能性を指摘します。では、どのような場合にこのシナリオが実現するのか、詳しくみていきましょう。

3月22日の「FOMC」では今後の利上げ見通しに注目

3月は22日にFOMC(米連邦公開市場委員会)が予定されていますが、ここではFOMCメンバーの経済見通し、いわゆる「ドット・チャート」も公表されるので、今後の利上げ見通しについて確認するところとなるでしょう。

 

それにしても、FFレートが5%を大きく上回り引き上げられるとなると、米2年債利回りも同様に5%を大きく超えていく可能性があるでしょう(図表4参照)。

 

出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成
[図表4]米2年債とFFレート(2018年~) 出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

 

最近の米ドル/円と米2年債利回りの相関関係がこの先も続くなら、そのような米2年債利回りの上昇に連れる形で米ドル/円も140円を上回るまで上昇する可能性もありそうです(図表5参照)。

 

出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成
[図表5]米ドル/円と米2年債利回り(2023年1月~) 出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

 

米ドル/円が2月に大きく米ドル高・円安に戻したのは、1月に127円まで急落したところで、短期的な米ドル「下がり過ぎ」懸念が強まり、その反動が入った面が大きかったでしょう。

 

図表6は、米ドル/円の90日MA(移動平均線)かい離率ですが、127円まで米ドルが急落したところで、同かい離率はマイナス10%近くまで拡大し、経験的には短期的な米ドル安・円高が限界に達していた可能性を示していました。

 

出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成
[図表6]米ドル/円の90日MAかい離率(2000年~) 出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

 

そういったなかで、これまで見てきたように米金利が大きく上昇し、日米金利差米ドル優位が拡大したことから、「下がり過ぎ」の反動により米ドル高・円安に大きく戻すことになったということでしょう。

 

一時136円まで米ドル高・円安に戻したところで、90日MAかい離率で見ても短期的な米ドル「下がり過ぎ」はほぼ是正されたようです。

 

ただし、経験的には、「行き過ぎた相場」の反動は、逆方向に「行き過ぎる」まで続く傾向があります。その意味では、米金利上昇などを手掛かりに、90日MAをある程度上回るまでさらに米ドル高・円安が続く可能性もあるのではないでしょうか。

 

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