(※写真はイメージです/PIXTA)

社会生活において「同調圧力」と無縁でいられる人はほとんどいません。他者からの同調圧力に苦しむ人が多いのはもちろん、自分自身、無意識のうちに同調圧力に加担してしまうことさえあります。本連載では、心理カウンセラーの大嶋信頼氏が、著書『誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法』より、同調圧力の正体と、上手に受け流すコツや考え方について解説します。

世の中への信頼をオフにしてみる

こういったことは、日常の中で無数にあるでしょう。

 

たとえば、車の運転。

 

最初は「まあ、いろんなドライバーさんがいるよな〜」ぐらいに思えていても、いったん渋滞などで予定よりも時間がかかっていたりすると、「あれ? あの追い越し車線をダラダラ走っているトラックの前、がら空きじゃん!」というのが見えたときに、「ムカつく! うしろが渋滞してるんだから、なんで追い越し車線からおりない!」などと、怒りが爆発しやすくなります。

 

しまいには、そのトラックの運転手さんの姿が見えたりして「渋滞中だからって携帯いじってる!」となろうものなら、一層ヒートアップしてしまう。

 

実際の道路には、常に一定数交通ルールを守らない人はいるので、外的要因には期待しないで身を守るほうが“大人”で現実的なのですが、ちょっとでも感情が揺さぶられると、世の中に対する信頼感が一気にアップしてしまい、「みんな交通ルールをちゃんと守って当然!」と怒ってしまう。

 

感情が揺さぶられるまでは「みんなそれぞれ違うから」と思って周りの人の違いを認める余裕のあった人でも、感情が揺さぶられた途端に、「みんな同じじゃなきゃダメ!」と「同調圧力チルドレン」になってしまうのです。

 

だからこそ、自覚してみましょう。

 

そう、世の中を信頼してなきゃ、怒りなんて湧いていなかったのだ、と。

 

私自身、いまは「あ! 同調圧力をかけちゃってる!」と自覚できることが増えたので、「あ〜、またやってる!」という感じで、そこから抜け出やすくなりましたが、以前は「〇〇をちゃんとしない人はムカつく!」と相手に対する攻撃がとまらなくなっていました。

 

ですから、自分が同調圧力チルドレンに変身しちゃったときに「あ! 世の中に対する信頼感が半端なくあるからこんなに怒っちゃうんだ!」と意識してみること。

 

いったん世の中への信頼スイッチをオフにしてみよう、とイメージしてみたことで、「あれ? そんなにムカつかないかも!」と、同調圧力をかけることをやめられるようになっていきました。

 

 

大嶋 信頼

株式会社インサイト・カウンセリング

代表取締役

 

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