(※写真はイメージです/PIXTA)

多くの人が、他人とのコミュニケーションに関して「自分から声をかけられない」「声が通らない」「人前で話すのが苦手」といった悩みを抱えています。本連載では、元アナウンサーでスピーチコンサルタントの阿部恵氏が、著書『1日1トレで「声」も「話し方」も感動的に良くなる』から、声や話し方を改善するための、誰でもできる簡単なトレーニングについて解説します。

話を短くまとめることで伝わりやすくなる

TVのニュースは、冒頭に「リード文」というニュース全体を短く要約したものがあり、その後にニュースの詳しい内容を説明する構成となっています。

 

リード文:「今日未明、神奈川県川崎市の東名高速道路下り線で、乗用車10台がからむ事故がありました」

 

〈画面が東名高速の映像へと変わり〉

 

本文:「事故があったのは、…」

 

と続きます。

 

ニュースキャスターがカメラに映っている冒頭部分「今日未明、神奈川県川崎市の東名高速道路下り線で、乗用車10台がからむ事故がありました」が「リード文」です。

 

そして、リード文が終わると画面はニュースキャスターの顔から東名高速の映像へと変わり、ここからがニュースの本文となります。

 

このニュースのリード文は、私が読む速度で8~9秒、文字数にして42文字です。

 

だいぶスッキリした文章ですので、聞いていても理解できますし、読む場合も読みやすくなります。

 

もう1つ。実際にあった、ある日のニュース原稿を見てみましょう。

 

「3年ぶりに行動制限がない今年の大型連休。5日はふるさとや行楽地で過ごした人たちのUターンラッシュで、各地の高速道路や空港が混雑しました」

(2022・5・5 NHK webニュースより引用)

 

最初の「3年ぶりに行動制限がない今年の大型連休」が19文字。次の「5日はふるさとや~」が47文字です。この2つの文で構成されるリード文を読むと、私の読む速度ですと13秒です。

 

どちらもスッキリとした文章で、読みやすいですね。

 

一文は短いほうがよいとは言いましたが、10文字とか極端に短すぎる場合は、文章の流れが悪くなり、稚拙な文章になりますので、短すぎることにも注意が必要です。

 

話が長くなるのを防ぐための1文(1フレーズ)の文字数は50文字まで、時間にすると10秒以内におさめるのがよいです。

 

■今日の1トレ

1フレーズを50字以内、時間は10秒以内にする

 

イラスト:坂木浩子
[図表1]話を10秒以内におさめる イラスト:坂木浩子

 

 

阿部 恵

合同会社Confill

代表

 

1日1トレで「声」も「話し方」も感動的に良くなる

1日1トレで「声」も「話し方」も感動的に良くなる

阿部 恵

日本実業出版社

1日に1つのトレーニングを続けるだけで、 ・声が通るようになる ・伝わる話し方になる ・感じのいい話し方になる! ●声と話し方の悩みを解決します ・声が小さくて… ・なぜか声が通らなくて… ・いつもうまく話が伝…

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