30年で大きく進化…不整脈に効果的な薬の「新常識」【専門医が解説】

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30年で大きく進化…不整脈に効果的な薬の「新常識」【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

不整脈と診断されたとき、まず選択肢のひとつとなる薬物療法。不整脈に対する薬物療法はこの30年間で大きく進化し、さまざまな新薬が開発されています。しかし、具体的な病名や症状によって正しく薬を使い分けなければ、思わぬ副作用に悩まされたり、最悪命が危険にさらされることも……。今回は、患者自身も知っておきたい不整脈に効果的な薬とその選び方について、東京ハートリズムクリニックの桑原大志院長が解説します。

血液をサラサラにする新薬「DOAC」

Cの「血液を凝固させずサラサラにする薬」の代表的な薬が「ワーファリン」です。ワーファリンはもともと殺鼠剤に使われている成分で、強力な抗凝血作用(血栓の生成を防止することにより、血液をサラサラにする)を持っています。

 

ただし、1年間100人に投与し続けると、そのうち1人は出血性の合併症を引き起こすリスクがあるという問題がわかったため、10年ほど前、新たに「DOAC」という薬が開発されました。いまではワーファリンに代えてDOACが広く用いられるようになっています。

 

[図表3]DOACとワーファリンの特性比較
[図表3]DOACとワーファリンの特性比較

 

上記の表は、DOACとワーファリンの特性を比較したものです。

 

ワーファリンに比べてDOACは効果発現が速く、内服量も少なく済み、食事制限もありませんし、非常に効果的で、安全性も高いといえます。

 

しかし、高額であるというデメリットがあります。たとえば医療保険が3割負担の場合、1ヵ月服用するとDOACの場合4,910円、ワーファリンの場合は1日3錠服用しても260円です。

 

また、DOACには

 

・プラザキサ
・イグザレルト
・エリキュース
・リクシアナ

 

という4種がありますが、それぞれ、腎臓に対する負担など特性が異なるため、各自に適した薬を用いることが大切です。

 

不整脈を根治するには、「カテーテルアブレーション」という手術法が有効的です
※ 参照記事:「不整脈は「電流」で根絶可能…「メスを使わない」最新の心臓手術【専門医が解説】

 

しかし、「現状、手術をするほどの症状ではない」「手術に抵抗があり、様子をみたい」という方もいらっしゃるでしょう。

 

その場合、内服薬が適応になりますが、ひとつ気をつけていただきたいのが、不整脈に対する薬は近年、大きく進化しているということです。

 

なかには不整脈の症状が長引き、何年も同じ薬を服用している方も多いでしょう。しかし、最新のいい薬があるかもしれませんし、いま服用している薬は研究により重大な副作用を招くリスクが発見されているものかもしれません。

 

ぜひ、この機会に「なんという薬を飲んでいるのか」「これを飲み続けることでリスクはないのか」など確認してみてください。

 

わからないことがあればかかりつけの医師に尋ね、必要があればセカンドオピニオンを考えてもいいのではないかと思います。

 

 

桑原 大志

東京ハートリズムクリニック

院長

 

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