(※写真はイメージです/PIXTA)

マンションの駐車場に空きが生じると、管理組合の収支バランスが崩れてしまいます。収支を健全な状態にするには、外部駐車場の利用者を呼び戻したり、駐車場使用料やルールを見直したり、効果的な解決策が必要です。66歳で管理組合の理事長となった陣内隆さん(仮名)は、「空き駐車場問題」に対してどのような対策をとったのでしょうか。みていきましょう。

収入100万円増も「満車」にはならず

【改善前(38台契約)】

 

〇平面式(屋根なし):月額1台1万5000円×14台=21万円
 来客用2台は無料

 

〇ピット式3段(14機42台)
上段(地上):月額1台1万4,000円×12台=16万8,000円(2台空き)
中段(地下):月額1台1万3,000円×8台=10万4,000円(6台空き)
下段(地下):月額1台1万2,000円×4台=4万8,000円(10台空き)

 

〇合計……月額53万円(38台分)
年間636万円

 

【改善後(42台契約+来客用駐車場+バイク6台)】

〇平面式(屋根なし):月額1台1万5000円×15台=22万5,000円

 

〇ピット式3段
上段(地上):月額1台1万4,000円×14台=19万6,000円(空きなし)
中段(地下):月額1台1万3,000円×9台=11万7,000円(2台バイク置場/3台空き)
下段(地下):月額1台1万2,000円×4台=4万8,000円(10台空き)

 

〇来客用駐車場:毎月1万2,000円程度

 

〇バイク置場(新設)
原付:1台1,000円×2台=2,000円
400ccまで:3,000円×2台=6,000円
400cc以上:5,000円×2台=1万円

 

〇合計……月額61万6,000円
年間739万2,000円

 

と年間で約100万円の収入が増え、満車月額の約30%減から19%減にまでもっていくことができた。バイクの固定装置費用を引いても収益があがり改善された。それでも、ピット式3段の下段(地下)は、10台も空いている。

 

この使用されない10パレットの機械式駐車場もメンテナンス費用がかかる。仮に修繕費用を30年で割るとすると年間約100万円、どれだけ他の区画が埋まっても管理組合の収支に多大なる影響を与えかねない。

 

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※本連載は日下部理絵氏の著書『60歳からのマンション学』(講談社+α新書)から一部を抜粋し、再編集したものです。

60歳からのマンション学

60歳からのマンション学

日下部 理絵

講談社

私たちは、本当にマンションを終の棲家にできるのか? 2030年、分譲マンション約780万戸のうち、築30年以上が過半数を超える。現在、安全・安心・快適なマンションへの永住指向が強まる一方、自らの老いとマンション老朽化…

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