およそ30年ぶりのインフレに加え、それを抑制するための積極的な利上げや金融引き締めに伴う景気減速懸念が複雑に絡み合い、世界の金融市場はいま不安定な動きを続けています。ただ、「インフレ環境下」では、最終的に株式が良いパフォーマンスを発揮すると、鎌倉投信の代表取締役社長である鎌田恭幸氏はいいます。インフレに負けない運用のポイントをみていきましょう。

投資による収益は「企業価値」の高まりから生まれる

株式投資において本来着目すべき価値とは、株価ではなく企業の本業における活動そのものです。

 

そして、株価は、短期的な変動はあったとしても、中長期的には業績に代表される実体としての「企業価値」に収斂する傾向にあります。これは自然の動きであり、明確な法則性があります。つまり、投資による収益は、「企業価値」が高まることから生まれるのです。

 

そこで悩ましいのは、その差が、いつ、なにをきっかけに収斂するかといった予測が難しいことです。

 

その点、価値に着目し、なおかつ時間的に余裕のある長期視点の投資家にとっては、仮に「価格」が「価値」を大きく下回る局面があったとしても、安心して投資を継続することができるのではないでしょうか。むしろ、チャンスと捉える長期投資家も少なくないでしょう。

 

個人投資家のなかには、昨今の相場環境のなかで不安を感じている人が多いと思います。

 

しかし、もっともよくないのは、ただ「不安」という理由で投資をやめてしまうことです。市場心理に流されるのではなく、自分自身で「売り買いの判断軸をもつ」ことが大切です。

 

それが難しいのであれば、どんな環境であっても「投資を継続する意思を持つ」ことが、最終的によい結果につながると思います。

 

「株価(価格)ではなく、価値に投資する」

 

このことが、まさに「成功の鍵」となります。リターン(利益)は価値から生まれ、価格は高まる価値に収斂することを肝に銘じたいものです。

 

 

鎌田 恭幸

鎌倉投信株式会社

代表取締役社長
 

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