月曜日が来ないことを願う…44歳男性・年収1,000万円超でも「うつ病」と診断された理由

高収入であれば人は幸せなのでしょうか? 本記事では、有名一流企業に勤め年収1,000万円超の44歳男性が精神科で治療を受けることになった理由とその具体的な治療方法をみていきます。

収入が倍になれば幸せも倍?

もちろんうつ病になるのには、様々な要素がある。ただ今回は「年収1,000万円」という要素にだけ話をしぼってみたい。年収1,000万円もあれば、果たして人は幸せなのか。うつにはならないのか。

 

答えはNOだ。

 

ここで「価値関数」という話を知っているだろうか。人間の感じる、主観的な嬉しさは、得られるものの客観的な値段に正比例しない。価値があがるにつれて、どんどんその感じ方は鈍くなっていくのだ。

 

たとえば1万円をもらうと嬉しいだろう。当然だ。では2万円をもらった場合は? いやもちろん嬉しいだろう。それはわかる。しかし果たして2倍嬉しいか? おそらくそんなことはないだろう。せいぜい1.2倍とか、いっても1.5倍とかだろう。感じ方はどんどん鈍くいくものだ。

 

もっと大きな額で考えてみてもいい。1億円をもらう。もちろん嬉しいだろう。当然だ。自分もほしい。では2億円だったら? やはり1億円の2倍嬉しい、ということもない。
1億円と、ほぼ大差ないのではないだろうか。重ねて人間の感じる嬉しさは、どんどん鈍くなってしまうのだ。

 

そのため、たとえ年収が1,000万円であったとしても、年収500万円の倍嬉しいわけではない。年収200万円の5倍嬉しいわけでもない。結局、高くなるほど感じ方は鈍くなってきてしまい、比例的な喜びがあるわけでもなくなる。

 

くわえて累進課税。さらに多くの税金が取られてしまう。結局のところ、得られる喜びは、年収1,000万円だろうが、年収200万円だろうが「いうほど大差がない」のだ。

 

しかも年収が少しでも高くなると、人はそれにあわせて生活レベルを上げてしまう。住む家、食べるもの、着る衣服……。すると一度でもレベルを上げると、簡単には下げられない。そして少しでも下げてしまうと、その落差から、強い不幸を感じてしまう。これらもうつになる要因のひとつになりえるのだ。

 

まとめ

年収が高いからといって幸せとは限らない。

 

もちろん生きていれば、お金は重要だ。それは同意する。しかしそれだけで幸せになれるわけでもなければ、それだけでうつにならない、というわけでもない。それはまず知っておこう。

 

それこそが健康的に生きる第一歩だ。
 

 

安田 雄一郎

医療法人社団上桜会

理事長

 

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ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニック 総院長

精神科医。
東京大学理科Ⅲ類に入学し、同大学医学部卒業。
「つらいときに、すぐ」受診できる心療内科「ゆうメンタルクリニック」と皮膚科・美容皮膚科の「ゆうスキンクリニック」を設立。
現在 現在都内近郊(上野、秋葉原、池袋、新宿、渋谷、品川、大宮、横浜)・大阪にグループ12院を展開する。

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著者紹介

連載高収入だと心の病気にならない!? カリスマ精神科医師が解説

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