年収1,900万円・タワマン暮らしの勝ち組人生が一転…「社会不適合医師」の哀れすぎる末路

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年収1,900万円・タワマン暮らしの勝ち組人生が一転…「社会不適合医師」の哀れすぎる末路
(※写真はイメージです/PIXTA)

医師は所属する組織とは別に、非常勤などアルバイトのような形態で働くことができます。非常勤は好条件での募集が多いことから、医師のなかには特定の病院には所属せず「フリーランス」として稼ぐ人も少なくありません。今回、高座渋谷つばさクリニック院長の武井智昭氏が、スキルや知識もないままに「儲かる」という甘い考えでフリーランスとなった医師Xの「悲惨な転落人生」を紹介します。

非常勤で憧れの生活を手に入れるも…コロナで夢破れる

2回の常勤医師として道を閉ざされ途方にくれたX医師は、再度、人材紹介会社の門を叩く。2011年には、あらゆる疾患・年代の患者さんを包括的に診療する「家庭医」「プライマリケア医」のニーズが高まっていたため、地方都市の家庭医療研修医を進められたが、心身ともに打たれ弱いX医師はこの道を選ばなかった。

 

これ幸いに、献血会場の担当医師(非常勤嘱託:1日5万円程度、週3回)が決まり、健診業務(1回8万円程度:週3回)を組み合わせることにより再出発した。

 

2年間の病院研修の成果は、皮肉にも専攻であった皮膚科ではなく、担当患者に付随したある程度の断片的な内科知識であった。今回は非常勤勤務の組み合わせは順調に滑り出したため、1年後には結婚をし、2年後には子どもが生まれた。

 

「このまま、人生、順調にいきたい」と思った矢先、妻からは「これだけの収入があるのだから、タワーマンションに住んで、子どもはインターナショナルスクールに通わせて、車も外国車で、年に2回は海外旅行に行って」とリクエストは雪だるま式に。

 

このときの収入は、週に6日の勤務でギリギリのところで維持していた。週に3回×5万円+3回×8万円=39万円、月に156万円(4週)、年に1900万円程度の収入であったが、2018年には住宅ローンの1億円が承認され、あこがれのタワーマンション住まいが始まり、セカンドライフは順風満帆…のように見えた。35年間、月35万円のローンという条件。

 

「ああ、俺は人生の勝ち組だ……」タワーマンションの窓から映える、きらびやかな夜景を見ながら、心のなかでそう叫んだのも束の間であり、これから起こる悲劇を予測しなかった。

 

2020年3月、新型コロナウイルス感染が日本に上陸し、幾多の緊急事態宣言が発令されました。この結果、大人数を取り扱う健診や出張献血の案件は軒並みに中止となった。

 

残りの非常勤勤務の案件も、2004年に導入された臨床研修制度により他の実力がある医師が大多数となり、その案件はすべて奪われ、収入はほぼ0に。

 

預金もなくなり、月35万円のローン支払い遅延、管理費と修繕積立金の5万円、駐車場代の4万円、月12万円のインターナショナルスクールの学費……資金はあっという間に底をつき、督促状を幾度か無視した結果届いた強制力のある催告書により、実力にそぐわない、見栄を張った生活は砕け散ったのである。

 

 

武井 智昭

高座渋谷つばさクリニック 院長

 

 

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