フィリピン中銀「6月FDI純流入額」51%減も年間では「過去最高」を予測

9月19日週「最新・フィリピン」ニュース

フィリピン中銀「6月FDI純流入額」51%減も年間では「過去最高」を予測
写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターの家村均氏による、最新のフィリピンレポート。今週は、コロナ後の経済復興・活性化を図っているフィリピンのIPOの動向をみていきます。

今週の注目企業:10大財閥「LTG」不動産部門

 

フィリピン10大財閥の一角ルシオ・タングループ(LTG)の不動産部門Eton Properties Philippines,Inc.は、フィリピンのオフショアゲーミングオペレーター(POGO)の再興により、同社のオフィス開発に対する需要が下半期に回復する見込みだとしています。

 

POGOとは、オンラインカジノなどの運営を行う事業社で、コロナ前には主に中国資本のPOGOがフィリピンに進出して、不動産の賃貸マーケットに大きな需要をもたらしていましたが、コロナやフィリピン政府のPOGOに対する税制の変更で、撤退や一時オペレーションを停止する企業が増えていました。

 

そういった最中、ドゥテルテ大統領からマルコス新政権に移行し、この新政権の安定性と信頼感が徐々に認識され、市場が正常化し始めたことで、Eton Properties Philippines,Inc.は今年の下半期に賃貸スペースの需要が徐々に増加していくでろうととしています。その大きな要因が、POGOがフィリピンに戻りつつあること、このPOGOのオペレーターは中国だけでなく、東南アジアの近隣諸国からもあるとしています。

 

同社によると、東南アジア最大のPOGO企業の1つと契約を結び、マカティ中央ビジネス地区(CBD)近くのイートンウエストエンドスクエアの6,000平方メートル以上のオフィススペースをリースしたとのことです。POGOは、大きな雇用を生み出すので、従業員の住宅や周辺エリアでの消費が活性化するという波及効果が期待されています。

 

今週は、フィリピン経済の活性化にとって重要な海外からの直接投資の動向とそのひとつの事例として、コロナ前に活発に活動をしていたオンラインカジノなどのオフショアゲーミングオペレーター(POGO)の再稼働の動きをご紹介しました。

 

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
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