※画像はイメージです/PIXTA

相続手続き発生後、他の相続人や専門家から「遺産分割協議証明書」という書類が送られることがあります。きちんと確認せずに対応すると相続できるはずだった財産がもらえなくなってしまうことも。押さえるべきポイントをみていきましょう。

印鑑を押す前に確認すべきこと

印鑑を押す前に、書類の中身を必ずチェックしましょう。もし、慌てて書類を送り返すと「もらえるはずだった財産がもらえない」ということも起こりえます。たとえば、書類を返送した後に不公平な分け方であることに気づいても、手続きはそのまま進んでいきます。

 

遺産分割協議証明書に載せられている財産の内容

遺産分割協議証明書のサンプル
遺産分割協議証明書のサンプル

 

まずは、自分が取得することになっている財産の内容をチェックします。たとえば、上記の「遺産分割協議証明書サンプル」において、自分が「相続人 OO花子」だとしたら、1の部分に記載されている財産内容を確認します。

 

このとき、法定相続分について知っておくと有利です。民法では、相続人が取得できる財産割合が決められています。これが法定相続分です。法定相続分を目安として、本来、自分がどれ位の遺産を取得できるかチェックしておくなら、もらえるはずだった財産をもらえなかったという事態を防げます。

 

財産を誰がもらうことになっているか

自分以外の相続人がどんな財産を取得するかについても必ずチェックしましょう。遺産分割協議証明書は、協議内容が一部しか記載されていなくても、原則有効です。たとえば、送られてきた証明書に載せられている財産がすべてだと思っていたら、実は他にも財産があった。蓋を開けてみたら、財産のほとんどを1人の相続人が取得し、自分は一部しか取得できなかった。こんな事態が生じる可能性もあります。

 

また、「本協議書に記載なき遺産並びに後日判明した遺産は、相続人XXが習得する」のような書き方にも注意しましょう。「後日判明した遺産は、誰々が取得する」という一文が含まれていると、後で見つかった財産は、ここに書かれている人がすべて取得することになります。他の相続人がどんな財産を取得することになっているかの確認を怠らないことが大切です。

 

内容に疑問がある時は、書類を送ってきた相手に確認することを忘れずに

少しでもおかしいと思ったら、書類を送ってきた相手に問い合わせましょう。印鑑を押して返送してしまうと、手続きを元に戻すことはできません。後に「証明書には遺産の一部しか載っていない」「特定の人が多く財産を取得している」などの異変に気づくかもしれません。そのようなときは、証明書に載せられている財産がすべてなのか、他の相続人はどんな財産を取得することになっているかについて問い合わせます。

 

全員から書類が返ってきて初めて効果が発生しますので、自分が送り返さない限り、勝手に手続きは進みません。

 

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    本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。

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