(※写真はイメージです/PIXTA)

日本が「長寿の国」であるといわれて久しいですが、実はここ20年で平均寿命の伸びに比べて「健康寿命」が伸びておらず、「不健康な期間=介護や医療の介入を必要とする期間」が増えていくことになるかもしれないと、MYメディカルクリニック横浜みなとみらい院長の山本康博氏はいいます。65歳未満と比べておよそ4倍に膨れ上がる年間医療費……健康かつ金銭的にも余裕のある老後を過ごすため、70代でも「変わらず元気な人」に共通する“7つの習慣”について、みていきましょう。

運動、食生活…健康寿命を延ばす「7つのポイント」

健康寿命を延ばすには、まず生活習慣病などの予防できる疾患をできるだけ予防していくことが大切です。そのほか、適度な運動や十分な睡眠、適切な食生活など、以下の7つの点が健康寿命を延ばすポイントとなります。

 

1.生活習慣病を予防する

生活習慣病は、「がん」「循環器系疾患」「糖尿病」などが代表的です。食・運動・休養・飲酒・喫煙などの生活習慣が不適切なまま続くと発症しやすくなります。健康寿命を妨げる最大の要因ともいえるため、定期的な検査と予防が大切です。

 

2.適切な食生活

主食・主菜・副菜をバランスよく食べるとともに、意識的に野菜を摂取するようにしましょう。果物の適度な摂取も、不足しやすいビタミンや食物繊維の補給につながります。

 

また、塩分の摂りすぎは高血圧からの循環器系疾患や胃がんのリスクを高めるため控えましょう。1日の食塩摂取量の目安は、「男性8g未満、女性7g未満」です。

 

3.適度な運動

運動は心臓病や脳卒中、がん、足腰の痛みなど、さまざまな疾患のリスクを下げます。18歳〜64歳は、歩行以上の身体活動を毎日60分、息が弾み汗をかく程度の運動を毎週60分行うことが目標です。

 

65歳以上の方は、運動の強度に関わらず毎日40分程度の身体活動を目標にするとよいでしょう。

 

4.十分な睡眠や休養

健康を維持するためには、休養をしっかりとることも重要です。脳と体をしっかり休ませることで、睡眠の質を高めます。規則正しい生活で体内時計が整うと、ホルモン分泌や体内の活動が調節され、快眠できるようになります。

 

5.禁煙

タバコには約200種類もの有害物質と、約70種類もの発がん物質が含まれています。

 

また、喫煙する人の近くで煙を吸い込む「受動喫煙」も健康被害があります。禁煙はもちろん、タバコの煙にさらされないことも重要です。

 

6.節酒

過剰なアルコール摂取は肝臓だけでなく、全身に悪影響を及ぼします。厚生労働省の推奨する「節度ある飲酒」=ビール中瓶1本、日本酒1合程度を守るようにしましょう。

 

7.歯や口腔内の健康を守る

近年、歯周病と全身の疾患との関連性が示唆されています。毎日の歯磨きや定期的な歯石除去を行い、歯周病を予防することが「健康寿命」を延ばすことにもつながります。

 

おわりに…健康寿命を延ばすには、健康的な生活習慣から

健康寿命とは、WHOが2000年に提唱した「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことで、医療や介護の介入がなくても自分で日常生活を送れる期間のことを指します。

 

今回は健康寿命を延ばすために重要な生活習慣をご紹介しましたが、一朝一夕にはいかないものが多いです。生活習慣病を防ぐのと同じように、コツコツ健康的な生活習慣を積み重ねることが大切です。

 

また、近年では歯周病と全身の疾患との関連性も示唆されています。自分の歯を守るためにも、健康寿命を延ばすためにも、口腔ケアを心がけましょう。

 

 

山本 康博

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい

院長
 

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